米 カリフォルニア州 パンデミックからの出口戦略を発表

新型コロナウイルス対策をめぐりアメリカ・カリフォルニア州は、パンデミックからの出口戦略として、新たな変異ウイルスの検出や治療薬の提供の迅速化などを盛り込んだ新たな感染対策の概要を示しました。
アメリカで感染者数の大幅な減少傾向が続く中、新型コロナウイルスと共存する対策のあり方をめぐって議論が活発になっています。

カリフォルニア州のニューサム知事は17日、「新型コロナウイルス対策は次の段階に進む」と述べ、新たな感染対策の概要を示しました。

それによりますと、州内で必要なワクチンの接種や検査の態勢は維持し、高性能のマスク7500万枚を備蓄して必要に応じて配布するとしています。

一方で、ニューサム知事は、「受動的かつ危機対応的な考え方から、自信を持ってウイルスと共生する未来に進まなくてはならない」と述べ、パンデミックからの出口戦略を国内で初めて対策に盛り込んだと強調しました。

具体的には、新たな変異ウイルスの出現に備え、遺伝子配列を調べる態勢を拡大するほか、治療薬を医師が処方してから48時間以内に提供する仕組みを構築するなどとしています。

アメリカでは、感染者数の大幅な減少傾向が続く中、これまで比較的厳格な感染対策を行ってきた州でも、屋内でのマスクの着用の義務化を取りやめるなどの動きが相次いでいて、社会経済活動を平常に戻しつつ、新型コロナウイルスと共存する対策のあり方をめぐって議論が活発になっています。