ロシア大統領 ベラルーシ大統領と会談 軍事的な結束をアピール

ウクライナ情勢をめぐり緊張が続く中、プーチン大統領は18日、合同軍事演習を行っているベラルーシのルカシェンコ大統領と会談し、19日には軍事イベントにそろって出席することを明らかにしました。プーチン大統領としては、軍事的な結束をアピールし、連携して欧米に圧力をかけるねらいがあるものとみられます。

ウクライナの北部と国境を接するベラルーシでは、今月20日までの日程でロシアとの合同軍事演習が行われています。

こうした中、プーチン大統領は18日、モスクワを訪れたベラルーシのルカシェンコ大統領と会談しました。
その後の共同記者会見でプーチン大統領は、軍事演習は第三国に脅威を与えるものではないとしたうえで、「NATO=北大西洋条約機構の軍事活動が国境の外で活発になっていることから、両国の安全を確保するために必要な措置をともに講じることで合意した」と述べ、欧米をけん制しました。

これに続いて、ルカシェンコ大統領も、「われわれは戦争を望んでいない」としたうえで、ウクライナをめぐって緊張を高めているのは欧米だと主張しました。
両首脳は、19日に行われる軍事イベントにそろって出席することも明らかにし、プーチン大統領としては、ベラルーシとの軍事的な結束をアピールし、連携して欧米に圧力をかけるねらいがあるものとみられます。

ベラルーシの市民は…

ベラルーシの首都ミンスクの市内では、緊迫した様子は見られず、市民からは「ここから攻撃が行われるとは思わない。ロシアもベラルーシも最近、誰も攻撃したことはない」とか、「アメリカは、自分たちが抱える過ちをごまかそうと、戦争をあおっている。ベラルーシ、ロシア、ウクライナ、ヨーロッパの誰もが戦争など望んでいない」といった声が聞かれました。

一方、20日までの合同演習が終われば、ロシア軍はベラルーシから撤収するとしていますが、「ロシア軍の半分ぐらいはひそかに隠れて、そのままベラルーシ国内に残るのではないか」と話す人もいました。