約4300の飲食店に二酸化炭素濃度測定器を無償配布 東京 杉並区

東京 杉並区は感染対策に役立ててもらおうと、区内の飲食店およそ4300店を対象に、二酸化炭素濃度の測定器を無償で配布する取り組みを始めました。

測定器の配布は先週から始まり、このうち16日に届いたという杉並区阿佐谷の飲食店では早速、店の中央部分の棚に測定器を設置していました。

この店では、客の入り具合などを見て、出入り口のドアや店の奥の窓の開け閉めを行ってきましたが、今後は測定器の値を見ながら対応するということです。

店では営業時間を短縮するなど、東京都の要請にも応じてきていて、対策も徹底しているということですが、コロナ禍以降は以前と比べて売り上げが半分程度になっているということです。

夫婦で店を経営する中村美紀子さん(70)は、「数字で見られると、目安としてわかりやすいので、私たちも、こまめに気に掛けられますし、お客さんにとってもいいと思います。できるかぎりは、頑張っていきたいです」と話していました。

杉並区危機管理対策課の人見吉也課長は「区民の方が安心して飲食店を利用できるよう、測定器を感染対策に活用してもらえればと思います。地域の飲食店の皆様には、なんとかこの厳しい状況を乗り切ってほしいです」と話しています。

二酸化炭素濃度の測定器を飲食店に無償で配布する取り組みは、都内では、ほかに千代田区でも去年、行われています。

杉並区では飲食店に加え、地域区民センターや学校など区立施設にも、およそ670台を設置するなど、対策を進めることにしています。