米CDC所長 新型コロナ 新たな感染対策を発表へ

アメリカCDC=疾病対策センターのワレンスキー所長は16日、新型コロナウイルスの感染者が減少傾向となる中、重症者の数や病床の使用率などを基準に、どのような感染対策が必要かを示した、新たな指針を発表する考えを明らかにしました。

CDCによりますと、アメリカで1日に報告される新型コロナウイルスの感染者は、14日時点の1週間平均で14万5000人余り、新たな入院者の数は9200人余りと大幅な減少傾向が続いています。

CDCのワレンスキー所長は16日の記者会見で「感染者数が減少する中、多くの人が現在必要な感染対策は何か、疑問を持っていると思う」としたうえで、近く新たな感染対策の指針を公表すると述べました。

新たな指針では、感染者の数だけでなく、重症者の数や医療機関の病床の使用率などを基準に、状況に応じて必要な感染対策を推奨するとしていて、ワレンスキー所長は「指標が改善すればマスクの着用をやめるといったことが考えられる」と話しています。

アメリカではオミクロン株の拡大を受けて、屋内でのマスク着用を一時、義務化していた州が、義務化をとりやめる動きが相次いでいます。

マスクの着用や飲食店でのワクチン接種証明の提示といった感染対策への反発が根強い中、社会や経済活動を平常に戻しつつ、新型コロナウイルスと共存する対策の在り方について議論が活発になっています。