3回目ワクチン接種 発症予防効果81%と推定 国立感染症研究所

新型コロナウイルスのワクチンについて国立感染症研究所は、国内の3回目の接種による発症を予防する効果は現時点で81%と推定されるとする暫定的な分析結果を発表しました。

この暫定的な分析結果は、16日に開かれた厚生労働省の専門家会合で報告されました。

国立感染症研究所などのグループは、オミクロン株が流行の中心となった先月3日から31日までの間に、関東地方の13の発熱外来を受診した1352人を対象に、ワクチンによる発症を予防する効果を分析しました。

その結果、2回の接種では時間がたつと効果が下がる傾向がみられましたが
▽2回目の接種から4か月から6か月までの人では推定されるワクチンの効果は49%
▽6か月以上たった人でも推定される効果は53%と、一定の効果が期待できるという結果になったということです。

また、3回目の接種を受けていた22人のうち感染が確認されたのは5人で、推定される効果は81%だったということで、グループでは追加の接種によって効果が高まる可能性が示されたとしています。

国立感染症研究所の鈴木基感染症疫学センター長は「オミクロン株に対しては、デルタ株よりも低いもののワクチンは一定の効果が期待できる。ただ、2回の接種では半年たつとかなり低くなるので、3回目接種で再度、効果を高めておく必要がある」とコメントしています。