高齢者施設の3回目接種「今月中に完了を」厚労省 自治体に通知

新型コロナウイルスの感染が高齢者施設で広がる中、厚生労働省は希望する入所者などへの3回目のワクチン接種を今月中に終えるよう自治体に通知しました。

厚生労働省によりますと、今月14日までの1週間に全国の高齢者福祉施設で確認されたクラスターなどは455件で、前の週を139件上回って過去最多を更新しました。

先月以降、自治体から国に死亡が報告された感染者のおよそ9割が70代以上だった一方、高齢者施設でつくる団体が今月上旬に行ったアンケートでは、入所者と職員のいずれも3回目の接種を終えていないという施設が4割を超えています。

こうした中、厚生労働省は、高齢者施設の入所者や職員のうち2回目の接種から6か月がたった希望者には今月中に3回目の接種を終えるよう、全国の自治体に通知しました。

通知では、接種券が届いていない人も速やかに接種を受けられるようにすることや、モデルナのワクチンも積極的に活用すること、今月中に接種を終えることが難しい施設には個別に支援を行うことなどを求めています。

厚生労働省は「発症や重症化を予防するためにも3回目の接種は極めて重要だ。1つでも多くの施設で接種が終わるよう最大限の支援をしてほしい」としています。