ビン・ドゥンドゥン 北京オリンピックマスコット なぜ人気に?

2月20日に閉幕した北京オリンピック公式マスコットのビン・ドゥンドゥン。大会が進むにつれて、パンダがモチーフの愛くるしい姿に人気が集まりました。フィギュアの羽生結弦選手とのコラボも話題になりました。

メダリストを上回る注目?

(小林陵侑選手のツイッターより)
「感謝のインタビューしたんだけど、パンダしか反響ないんだが、皆んな聞いてなかった?笑笑」
ツイートしたのは、2つのメダルを獲得したジャンプの小林陵侑選手。
フラワーセレモニーで渡されたビン・ドゥンドゥンのぬいぐるみを胸元に入れた姿がインタビュー中から「かわいい!」と反響を呼びました。
こちらはスノーボードハーフパイプで金メダルの平野歩夢選手。ビン・ドゥンドゥンと同じポーズで記念撮影。選手に好評な姿を見てネットでは・・・

(ツイッターより)
「わたしはビンドゥンドゥンになりたい」
「みんな大事そうにビンドゥンドゥン受け取るの可愛い」

どうやって誕生した?

(大会HPより)
ビン・ドゥンドゥンの「ビン」は氷、「ドゥンドゥン」は活発な子どもを表していて、氷でできた宇宙服を着ています。
左の手のひらにはハートのマークがあり、選手などへのおもてなしの心を表しています。応募があった5800以上のデザインから選ばれました。

海外のメディアも発信

ビン・ドゥンドゥンの人気がじわりじわりと高まる中、中国はもちろん、海外のメディアも相次いで取り上げました。
(上海日報)
ビン・ドゥンドゥンのグッズを買うため、ショップに7時間並んだ人がいた。
(ロイター通信)
開会式直後の土曜日。午後2時に売り切れて並んでも買えない人がいた。
こうした事態を受けて大会組織委員会は2月13日、「供給を増やしていくので、ビン・ドゥンドゥンはまだまだお店にあります」と話し、グッズの製造と販売をことし6月まで続けることを発表しました。さらにはこんな報道も。
(アメリカCNN)
国営の中国中央テレビの番組でビン・ドゥンドゥンが男性の低い声でしゃべったことで反発を招いている。
(中国国営の新華社通信)
グッズを違法に高値で転売したとして中国当局が3人を拘束した。

日本でも購入可能?

日本でビン・ドゥンドゥンのグッズを買うことはできるのでしょうか。残念ながら、日本向けの公式オンラインショップはありません。
一方、フリマアプリ大手などでは多くのビン・ドゥンドゥンの商品が見られます。しかし値段は相当高く、20センチほどの大きさの人形に1万円以上の最低入札価格がついているものも少なくありません。
また、中国最大手のアリババグループが運営するネット通販「天猫」(Tmall)にはオリンピックの公式オンラインショップがあります。2月17日現在、ぬいぐるみは売り切れでピンバッジやトートバッグなどわずかな商品だけ在庫がある状況となっていました。

選手も現地で入手困難?

SNSでは入手するのが難しいことを嘆く声や転売を思わせる投稿も・・・。
(ツイッターより)
「次女がビンドゥンドゥンにハマってるー やはり公式グッズ買えないのよね ネットで探してて無理だーと嘆いてた」
「ビンドゥンドゥングッズをポチりそうになってる。。。」
「ビンドゥンドゥングッズ欲しい方 ご連絡ください 今月中に手元に入ってきます 正規品です」
ジャンプの小林選手は、JOCの公式ツイッターでこうつぶやきました。
「パンダのお土産買いたいんですけど、まだ買えてないです。みんな朝並んで、買えない人とかいます」
一方、カーリングの鈴木夕湖選手はグッズを手にして満面の笑顔を見せました。

マスコットに詳しい人の評価は

写真家・ノンフィクションライターの宇都宮徹壱さんは、これまでのオリンピックやサッカーワールドカップの公式マスコットについて調べてきました。ビン・ドゥンドゥンの評価を聞きました。

(宇都宮徹壱さん)
「デザインが海外の視線を非常に意識していると感じました。具体的にいうと目のデザインです。非常に黒目が大きく描かれていてなおかつ光沢がある。これは最近のディズニーのCGのアニメーションで描かれた動物のキャラクターに似ています」
2008年の夏の北京オリンピックでは、「パンダ」や「ツバメ」など5体のマスコットが使用されました。その時とは目のデザインに大きな違いがあると指摘します。
(宇都宮さん)
「前回のマスコットは5体とも黒く目が塗りつぶされています。中国の昔の人形などでよく見かけるデザインです。このころ中国は自分たちの文化を外に向かって発信することだけを意識していたと思います。それから年月がたって、中国の国際的な立ち位置、海外からの見え方が変わっていく中で、世界を意識したデザインに今回は非常に重きを置いたような感じがします」
宇都宮さんは大会前には60点としていたビン・ドゥンドゥンの評価を80点に引き上げました。
(宇都宮さん)
「僕はこういうタイプを“じわじわ系”と呼んでるんです。最初は『何これ?』と思っていたのが、見慣れてくるといとしさが伝わってきます。歴史に残るマスコットはじわじわ来るタイプだと思っています。大会が進むとともに露出が増えて、どんどんSNSで拡散されて、いろんな価値や評価が更新されていくっていう。ビンドゥンドゥンから目が離せません」

過去の公式マスコット覚えていますか

1998年の長野大会、4体のフクロウの「スノーレッツ」。記憶に残っている人も多いと思います。
選手からの人気も高いビン・ドゥンドゥン。大会はまもなく終わりますがその人気はどこまで続くのでしょうか。長野大会以降の冬のオリンピックのマスコットも紹介します。
(左 ソルトレークシティー大会/右上 トリノ大会/左下 ソチ大会)
(左 ピョンチャン大会/右 バンクーバー大会)