楽天グループ決算 過去最大1338億円の赤字 携帯電話事業投資で

楽天グループの去年1年間の決算は、巣ごもり需要などでネット通販が好調だったものの、携帯電話の事業で基地局建設などの投資がかさみ、最終的な損益は1300億円を超える赤字となりました。赤字額は過去最大です。

楽天グループが14日発表した去年1年間のグループ全体の決算は、売り上げが前の年より15.5%増加して1兆6817億円でした。

巣ごもり需要を背景にネット通販の利用が引き続き多かったことや、自社が発行するクレジットカードの利用が伸びるなど、金融事業も好調でした。

ただ、グループ全体の最終的な損益は1338億円の赤字で、赤字額は過去最大となりました。

通信エリアの拡大を目指す携帯電話事業で基地局建設などの投資がかさみ、この事業だけで4000億円を超える赤字となったことがグループ全体の業績を押し下げました。

楽天グループの最終損益が赤字となるのは3年連続です。

三木谷浩史社長は、オンラインの会見で携帯電話事業について「契約者数は、いずれ1000万、1500万、2000万人と必ず増加する。法人サービスが始まれば一気に加入者は加速していく」と述べました。

一方、上場に向けた準備をしている傘下のインターネット銀行、楽天銀行について、三木谷社長は「順調に進んでおり、ことしの年末に近い時期で上場になると思っている」と述べました。