東京都 新型コロナ 1万334人感染確認 先週月曜より約1900人減

東京都内の14日の感染確認は1万334人で、6日連続で前の週の同じ曜日を下回りました。
65歳以上の高齢者は1041人で、全体の10.1%となり、ことし初めて10%を超えました。
重症者も増えていて、都の担当者は「高齢者や基礎疾患のある人が重症化しているとみている」として対策の徹底を呼びかけています。

東京都は14日都内で新たに「10歳未満」から「100歳以上」の1万334人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

1週間前の月曜日と比べておよそ1900人減りました。

前の週の同じ曜日を下回るのは6日連続です。

また、14日までの7日間平均は1万5446.3人で、前の週の84.9%でした。

7日間平均が前の週を下回るのは3日連続です。

濃厚接触者で症状があり、医師の判断で検査を行わずに感染と診断された「特例疑似症患者」は、420人でした。

14日確認された1万334人の年代別は
▽10歳未満が1613人、
▽10代が1152人、
▽20代が1608人、
▽30代が1726人、
▽40代が1730人、
▽50代が1115人、
▽60代が570人、
▽70代が396人、
▽80代が291人、
▽90代が121人、
▽100歳以上が7人、
▽年代が分からない人が5人となっています。

65歳以上の高齢者は1041人で、全体の10.1%となり、ことし初めて10%を超えました。

感染経路が分かっているのは3478人で、このうち、「家庭内」が2321人と最も多く、66.7%を占めています。

次に多い「施設内」は18.5%に当たる644人でこのうち、
▽保育園と幼稚園で合わせて223人、
▽小学校で131人、
▽高齢者施設で149人、
▽医療機関で59人の感染が確認されました。

一方、これまでの都の基準で集計した人工呼吸器かECMO=人工心肺装置を使っている重症の患者は、14日時点で13日より9人増えて74人でした。

70人以上となるのは去年10月7日以来です。

これとは別に、オミクロン株の特性を踏まえた新たな基準で集計している重症の患者は、14日時点で初めて200人を超えて219人となりました。

13日より33人増えています。

新規感染者が減少する一方、重症者が増加していることについて、都の担当者は「高齢者や基礎疾患のある人が重症化しているとみている。単純な曜日比較だと減少しているが、感染確認は1万人を超えており安心できる状況ではない。感染防止対策を徹底してほしい」と話していました。

死亡は7人

また、都は、感染が確認された70代から100歳以上の男女合わせて7人が死亡したと発表しました。

このうち80代の男性はみずからの希望で自宅療養していたところ亡くなったということです。

第6波で、自宅療養中に亡くなった患者は初めてだということです。

7日間平均は減少も重症患者は増加

東京都内では新規陽性者の7日間平均が今月9日以降、5日連続で減少している一方、重症の患者は増加が続いています。

都内では新規陽性者の7日間平均が今月8日の1万8575.0人をピークに13日まで5日連続で減少しています。13日時点では1万5714.4人で8日時点から3000人近く減りました。

一方でこれまでの都の基準で集計した人工呼吸器などを使っている重症の患者は増加していて、今月8日時点で51人だったのが13日時点では65人になりました。2週間前の2.8倍、3週間前の5倍です。

第5波では去年8月19日に7日間平均がピークを迎えたあとも重症の患者が増え、9日後の28日には過去最多の297人となりました。その後は減少したものの高い水準でしばらく推移しました。

都は重症の患者を減らすには特に高齢者の感染を減らしていく必要があるとして、家庭内や施設内などでの対策の徹底を呼びかけています。

新型コロナ患者用 病床使用率はきのうと同じ

東京都内の新型コロナの患者用の病床使用率は13日と同じ58.8%です。

「緊急事態宣言」発出要請検討の3つの指標

東京都は3つの指標を用いて、一定の数値になった場合に緊急事態宣言の発出の要請を検討するとしています。

▽オミクロン株の特性を踏まえた新たな基準で集計した重症患者用の病床使用率か、
▽入院患者のなかで酸素投与が必要な人の割合の、
いずれかが30%から40%となり、かつ、
▽新規陽性者数の7日間平均が2万4000人に達した場合です。

重症患者用の病床使用率 29.2%

このうち、オミクロン株の特性を踏まえた新たな基準で集計した重症患者用の病床使用率は、14日時点で29.2%となり、13日から4.4ポイント上昇しました。

対象となる重症の患者は、
▼これまでの基準である人工呼吸器かECMO=人工心肺装置を使っている患者に加え、
▼高濃度の酸素を大量に投与する「ハイフローセラピー」を行っている患者、それに
▼これらの治療が必要になる可能性が高く、ICUに入っている患者なども含めます。

酸素投与が必要な人 15.3%

また、入院患者のなかで酸素投与が必要な人の割合は、14日の時点で15.3%で、前回発表があった今月11日よりも0.4ポイント上昇しました。

新規陽性者7日間平均 1万5446.3人

そして、新規陽性者数の7日間平均は、14日時点で1万5446.3人で、13日より268.1人減りました。