ブラジル 貧困地区で生理用品配布 新型コロナで困窮者増え

新型コロナウイルスの影響などから南米・ブラジルで、必要な生理用品が手に入らない、いわゆる「生理の貧困」が社会問題となる中、市民団体が貧困地区などで暮らす女性たちに生理用品を無料で配布する支援の動きが広がり始めています。

ブラジルでは貧困層の女性の3割近くにあたる1100万人あまりが経済的な理由から生理用品を入手できないいわゆる「生理の貧困」に直面しているとされています。

新型コロナウイルスの影響で生活に困窮する人がさらに増えるなか、リオデジャネイロのファベーラと呼ばれる貧困地区で12日、地元の市民団体が生理用品を無料で配布しました。

団体の事務所には市民からの寄付で集まったナプキンなどの生理用品が用意され、集まった女性たちが次々に受け取っていました。

生理用品を受け取った女性は「新型コロナの影響でこの地区では多くの人が失業しています。生理用品を買うお金がない人たちも多くいて、本当に助かります」と話していました。

ブラジルでは「生理の貧困」が社会問題となる一方で、政府からの支援が見込めない中、地方の自治体や市民団体による支援の輪が広がり始めています。