ファイザー 5歳未満へのワクチン接種拡大 許可手続きを延期

アメリカの製薬大手ファイザーは11日、新型コロナウイルスワクチンの緊急使用の許可を6か月以上5歳未満の子どもに拡大する手続きを延期し、3回目の接種の効果についてのデータが集まるのを待つと発表しました。

ファイザーは今月1日、新型コロナウイルスワクチンの緊急使用の許可を5歳未満の子どもにも拡大するよう、FDA=アメリカ食品医薬品局に申請する手続きを始め、FDAはまず2回の接種について審査を行う予定でした。

しかし11日、ファイザーはこの手続きを延期し、3回目の接種に関する臨床試験のデータが集まるのを待つと発表しました。

ファイザーが去年12月に発表した臨床試験の中間結果によりますと2歳から5歳未満では、2回の接種を終えて1か月後の免疫の反応が大人と比べて十分なレベルに達しなかったことから、3回目の接種の効果について検証が続けられています。

アメリカではオミクロン株の感染拡大によって、まだワクチン接種の対象となっていない年代の子どもが、感染して重症化する例が増えていて、専門家からはこの年代の子どもへの接種を急ぐべきだという意見が出る一方、申請の手続きが性急だという批判も起きていました。

FDAはファイザーの発表を受けて会見し「より多くのデータを待ったうえで審査することは理にかなっていると考えている」としています。