イギリス ワクチン接種者の入国後検査を撤廃 水際対策ほぼなし

イギリス政府は、新型コロナウイルスの感染者が減少し重症者の数も比較的抑えられているとして、ワクチン接種を終えた人に対する入国後のウイルス検査を撤廃しました。
入国前の検査は先月、すでに撤廃されていて、これでワクチン接種をした人については水際対策がほぼなくなりました。

イギリスでは、一日の新たな感染者が20万人を超える日もありましたが、最近は減少傾向にあり、ここ数日は5万人から6万人台となっています。

イギリス政府は、重症者の数も比較的抑えられているとしていて11日、ワクチン接種を終えた人に対しイングランドで入国後に求めていたウイルス検査を撤廃しました。

入国前の検査は、先月、すでに撤廃されていて、引き続きワクチン接種の有無や渡航歴などを記入し入国前にオンラインで提出する必要はありますが、ワクチン接種を終えた人については水際対策はほぼなくなりました。

これについてイギリスに住む人からは歓迎の声が聞かれ、このうち40代の女性は「経済にとってよいことだと思います。休暇の旅行を予約し、ギリシャに行きたいです」と話していました。

また、20代の男性は「すべてがコロナ前の元の状況に戻っていくのはよいことで、暖かい国に旅行したいです。ただ、新型コロナ自体はまだ存在しているので、免疫を得るためにワクチンの接種をもっと進める必要があります」と話していました。

市民からは歓迎の声

仕事や家族との旅行などで海外に行くことが多かったという自営業のヘレン・バッサさんは、水際対策がほぼ撤廃されたことを歓迎しています。

イギリス中部ダービーシャーに住むバッサさんは、これまで子どもたち3人と海外旅行に行く際は、入国前後のウイルスの検査で多額の費用がかかっていたといいます。

また、検査の結果が予定どおりに出ないこともあり、出発直前に空港で検査をやり直したり、帰国後は、検査結果が出るまで自宅で待機を求められたりして不便を感じていたといいます。

このため、先月、入国前の検査が撤廃され、さらに11日からは入国後の検査も不要となったことで、出張や旅行をしやすくなると考えています。

すでに3回目のワクチン接種を終えたというバッサさんは、今月と来月、出張と旅行のためフランスを訪れるということで「多くの人は飛行機に乗ることに非常に慎重だと思いますが、再び世界を見に行けることは本当にすばらしい」と話していました。

イギリスでは、今月9日の時点で、ワクチンの追加接種を終えた人は、12歳以上ではおよそ65%に上る中、水際対策を含めた規制の撤廃が進んでいます。

観光業界からも歓迎する声

イギリスの人口の大半を占めるイングランドで、ワクチン接種を終えた人に対して水際対策がほぼなくなったことについて観光業界からは歓迎する声が上がっています。

旅行会社で広報を務めるデービッド・チャイルドさんは、これまでの旅行業界の状況について「ほぼ毎週のように出入国の際の規制が変わり、お客様に規制について理解してもらい、旅行計画を立ててもらうことはとても大変だった」と振り返りました。

一方、規制の緩和が発表されてからは旅行の予約が相次いでいて、去年の同じ時期と比べて3倍に増えているということです。

チャイルドさんは「規制の撤廃はすばらしいニュースで、旅行を考えるなら今だ、と思わせるものだった。ワクチン接種証明とパスポートさえあれば、比較的自由に旅行できるようになるわけで、うれしいことだ」と歓迎しました。

また「この夏の長期休暇はコロナ前と同じ状況が見込めるのではないかということで、少し奮発した旅行計画を立てている人も多く、予約客の80%が4つ星や5つ星のホテルを予約している」と分析していました。