西武HD 「プリンスホテル」「苗場スキー場」など 31施設売却へ

私鉄大手の西武ホールディングスは、新型コロナウイルスの影響で悪化した財務を改善するため、ホテルやスキー場など31施設を外資系のファンドに売却すると正式に発表しました。

発表によりますと、西武ホールディングスは国内で運営する東京・港区にある「ザ・プリンス パークタワー東京」や札幌や広島などにある15のプリンスホテルのほか「苗場スキー場」などのスキー場やゴルフ場、合わせて31か所をシンガポールの政府系ファンドに売却します。

売却後も引き続き、運営はグループ企業が担い、ホテルなどのブランド名も維持します。

西武ホールディングスは新型コロナの影響で鉄道やホテルの利用客が落ち込み、来月までの1年間の決算で2年連続の営業赤字を見込むなど厳しい経営状況が続いています。

今回、国内で所有するホテルとレジャー施設のおよそ4割を売却することで合わせて1500億円程度を見込んでいて、悪化した財務を改善させることにしています。

西武ホールディングスの後藤高志社長は記者会見で「資産の売却で短期で財務の改善ができたので、今後は軽井沢や箱根など、知名度が高いエリアの再開発を進めるなどで収益を高めていきたい」と述べました。