いつから?どのくらい? 大雪の見通し 注意点 交通への影響は

10日から11日にかけて関東甲信の広い範囲で雪が降る見込みで、東京23区など関東南部の平野部でも大雪のおそれがあります。

10日は東京や神奈川の私立高校の一般入試が集中して行われるほか、多くの私立大学でも入学試験が予定されています。

雪はいつから、そして、どのくらい降るのか。

毎回「予報が難しい」と説明される南岸低気圧による雪。
9日現在の気象庁の見通しや、雪道を歩く際の注意点、交通機関への影響などをまとめました。

“10日の夕方はすっかり雪景色”

9日午後、気象庁と国土交通省が共同で実施した説明の場で、気象庁予報課気象監視・警報センターの足立勇士 所長は「雪や雨の降り始めは朝と見込んでいるため、活動を始める時間帯にまだそれほど積もっていないとみている。日中の天気によっては夕方ではすっかり雪景色ということも考えられる」と説明しました。
雪をもたらすのは東海道沖に発生する予定の低気圧です。

離れた場所により規模の大きい、いわば本体の低気圧があるという意味では、先月6日から7日にかけての大雪の時の状況と似ています。
早いところでは明け方から降り始める見込みで、
警戒が必要な期間は
▽関東で、10日の朝から11日明け方にかけて
▽甲信と静岡県では10日の朝から夜遅くにかけて
としています。

足立所長は「雪は日中、雨交じりに変わり、夜から11日の朝にかけて再び、雪になる」可能性が高いとしています。

いったん雪が溶けるとしても夕方には気温も下がるため、雪とともに足元が滑りやすくなったり、交通機関に影響が出たりすることが考えられるとしています。

11日の朝も、雪はやんでいても同様の影響が続くとしています。

予報悪ぶれのおそれ 鍵は“寒気のプール”

一方で、「予報の振れ幅はどうなのか」という記者の質問に対し、足立所長は「地表付近で寒気が滞留すれば予想より雪が降って積雪が増えるおそれもある」と答えました。
関東平野は山に囲まれていることから北部を中心に寒気が厚さ数百メートルほどにわたってとどまることがあります。

これは“寒気プール”や“冷気層”とも呼ばれています。

“寒気プール”は、降水や夜間の冷え込み、それに北寄りの風が吹くことなどによって関東南部にも広がることがあり、その場合、雨が降ったとしても地表付近で雪に変わってしまうおそれがあります。

今回、雨や雪が降る範囲が先月よりも広いことから予報が「悪ぶれ」して雪が降り続く可能性があると説明しているのです。

“湿った雪”でも影響が

また、先月と異なる状況には“気温が高い”ことがあげられます。

これによって雪の性質も変わります。

先月は乾いた雪だったのに対し、今回は“湿った雪”になるおそれがあります。
“湿った雪”は水分を含むため重さが増し、内陸部では電線や樹木に着雪することで停電などのおそれもあるほか、農業用の施設などに被害が出る可能性もあります。

また、都市部でも雪がすぐに溶けて凍結しやすくなるおそれがあり、注意が必要だとしています。

足立所長は「あすの夕方には交通機関などに影響が出ているおそれがあり、あさっての朝も生活に影響を及ぼすことは十分考えられる。大雪の場合は、不要不急の外出を控えることも考えてほしい。出かける際は帰りのことも考えたうえで行動してほしい」と呼びかけました。

入試など、どうしても外出が避けられない場合もあると思います。

いろいろなシナリオがあることを踏まえて備えを進めてください。

雪が少ない都市部で気をつけたい被害と対策

ふだんは雪があまり降らない都市部での注意点や対策をまとめました。

歩行中の転倒

まず、気をつけたいのは積雪や路面の凍結による歩行中の転倒です。

特に雪に慣れていない地域では思わぬ大けがをすることもあります。

東京の都心で積雪が10センチ、横浜市や茨城県つくば市で8センチなどとなった先月の大雪の際には歩行者や自転車の転倒が相次ぎ、都内だけでも500人以上が頭や腰を打つなどのけがをして病院に搬送されました。
雪道を歩く際には以下のポイントに注意が必要です。

▽革靴やスニーカーを避ける。

▽底に溝のある滑りにくい靴や滑り止めの付いた靴を履く。

▽歩幅を小さくする(ペンギン歩き)。

▽靴の裏全体を地面につけて歩く。

▽リュックサックなどで両手を自由にする。

▽転んだときの衝撃をやわらげるため手袋や帽子を着用する。

▽転ぶときはお尻から。
特に、横断歩道(白線の上)や坂道、道路脇、歩道橋、日陰、駐車場や地下街の出入り口などは注意が必要です。

雪が積もっていないように見えても冷え込むと路面が凍って滑りやすくなっている場合があります。

路面の状況をよく確認し、慎重に歩くようにしましょう。

冬用タイヤやチェーンの装着を

自動車のスリップ事故や大規模な立往生は、雪の多い地域だけの問題ではありません。

先月の大雪で、首都高速道路ではトラックが横転する事故が起きたほか、およそ10時間にわたって立往生が発生した道路もありました。

車を運転する際にまず確認したいのは「冬用タイヤ」や「タイヤチェーン」の準備です。

夏用タイヤで雪道を走るのは非常に危険なうえ、スリップすると事故や渋滞につながります。

すでに冬用タイヤに交換した人もゴムが摩耗していないか、いま一度確認してください。

万が一、立往生などした場合に備えて、あらかじめ以下の物を車に積んでおくと安心です。

▽防寒具(厚手の上着、手袋、毛布、カイロ)
▽スコップ
▽水や食料
▽携帯用トイレ

交通影響 空の便〈9日 18:00〉

空の便では、10日、羽田空港を発着する181便ですでに欠航が決まっています。

午後6時現在で、10日の欠航が決まっているのはいずれも羽田空港を発着する▽全日空が96便、▽日本航空が73便、▽スターフライヤーが12便となっています。

航空各社は、雪の降り方によってはさらに欠航便が増える可能性があるとしてホームページなどで最新の情報を確認するよう呼びかけています。

交通影響 鉄道〈9日 17:00〉

JR東日本は東京、千葉と、山梨や長野を結ぶ中央線の「あずさ」と「かいじ」など特急あわせて67本の運休を決めました。

このほか、首都圏のJRと大手私鉄の各線は今のところ、通常通りの運行を予定していますが、今後、積雪の状況を見ながら判断するとしています。

鉄道各社は今後、大幅な遅れや運休などが発生する可能性もあることからホームページなどで最新の運行状況を確認の上、時間には余裕をもって行動して欲しいと呼びかけています。

交通影響 首都高速道路

雪の影響による立往生を防ぐため、首都高速道路は10日以降、本格的に雪が積もる前から通行止めにする「計画的・予防的通行止め」を行う可能性がある区間を発表しました。

首都高速道路によりますと「計画的・予防的通行止め」の可能性があるのは以下の区間です。

▽中央環状線 江北ジャンクションと大井ジャンクションの間の内回りと外回り
▽7号小松川線 小松川ジャンクション
▽10号晴海線 東雲ジャンクションと晴海の間の上下線
▽11号台場線 芝浦ジャンクションと有明ジャンクションの間の上下線
▽湾岸線 空港中央入口と大黒ジャンクションの間の西行き
▽埼玉新都心線 与野とさいたま見沼の間の上下線
▽7号横浜北線 生麦ジャンクションと横浜港北ジャンクションの間の上下線
▽7号横浜北西線 横浜港北ジャンクションと横浜青葉ジャンクションの間の上下線です。

首都高速道路は雪の降り方によってはさらに広い範囲で通行止めとなる可能性があるとしていて、ホームページなどで最新の情報を確認するとともに、車を運転する際には冬用タイヤやチェーンを装着するよう呼びかけています。