トヨタ 売上げ 利益とも過去最高 4月~12月グループ全体の決算

トヨタ自動車の去年12月までの9か月間の決算は、新型コロナによる落ち込みから経済が急回復している中国やアメリカでの販売が好調なことや、円安傾向で利益が押し上げられたことから、売り上げと最終的な利益がこの時期としては過去最高となりました。

トヨタ自動車が9日発表した去年12月までの9か月間のグループ全体の決算によりますと、売り上げにあたる営業収益は、前の年の同じ時期と比べて19%余り増えて23兆2670億円、最終的な利益は57%余り増えて2兆3162億円となり、いずれもこの時期としては過去最高となりました。

新型コロナによる落ち込みから、経済が急回復している中国やアメリカでの販売が好調で、車の需要が強いため値引きのためのコストも抑えて採算が向上しました。

さらに、このところの円安傾向も利益を押し上げました。

ただ、この先は半導体不足の影響などが続き、車の生産は従来の計画を下回るとしています。

また、鉄や貴金属など原材料価格の高騰によって、コストの増加が6300億円分に上る見通しだとしています。

このため、今年度1年間の業績予想では、営業収益の見通しを30兆円から29兆5000億円に下方修正したほか、最終的な利益の見通しは2兆4900億円に据え置きました。

トヨタは今後の見通しについて、「原材料価格の高騰は過去に例のない水準で、桁違いの状況になってきている。新年度以降も続く深刻な課題だ」とコメントしています。