熊本県知事 アサリ原産地表示の運用見直し 消費者相に要望

熊本県産として販売されているアサリの多くに外国産の疑いが出ている問題で、熊本県の蒲島知事は農林水産省に続いて消費者庁も訪問し、アサリの原産地表示の運用の見直しなどを求める要望書を若宮消費者担当大臣に手渡しました。

農林水産省が、全国のスーパーなどで熊本県産として販売されたアサリについて調査した結果、およそ97%で「外国産が混入している可能性が高い」と判定されました。

これを受けて蒲島知事は8日、農林水産省に続いて消費者庁を訪れ、若宮消費者担当大臣に「アサリの産地偽装対策に関する緊急要望」を手渡しました。

そのうえで、海外から輸入したアサリであっても国内で畜養した期間が海外よりも長ければ、原産地を国内と表示するという現在の運用を見直すことなどを要望しました。

若宮大臣は、「産地を偽ったものが出回っていると考えられることは、消費者の信頼を損ねる深刻な問題と受け止めている。アサリを日本の食卓で維持、継続するにはどうあるべきか考えたい」と述べました。

蒲島知事は、「産地を偽ることは犯罪だと思っている。偽装を根絶するために強い態度で臨むので協力をお願いしたい」と話していました。

国の食品表示制度では

国の食品表示制度では水産物について、とれた場所が海外であっても、輸入したあとに国内で畜養した期間のほうが長いことを証明できれば、原産地を国内だと表示できます。

このルールは、消費者庁が策定した「食品表示基準Q&A」に記載され、熊本県は、畜養期間が長いところのほうが原産地だという意味を込めて「長いところルール」と呼んでいます。

それに従えば、例えば、中国から輸入したアサリを国内の海浜で管理した場合、その期間が中国のほうが国内より長ければ原産地は中国と表示する必要があります。

一方で、中国から輸入したアサリであっても、国内で畜養した期間のほうが長ければ、原産地は国内だと表示することになります。

消費者庁によりますと、アサリなどの貝類は大きさだけで畜養期間を判断するのが難しいため、書類などでの確認が重要になりますが、その提出や保存は、あくまで努力義務だということです。

このため熊本県は、業者によっては書類によらず、ことばのやり取りだけで済ませるケースがあるほか、書類そのものの偽装もありうるとして、今回、アサリの原産地については畜養の期間を重視する今のルールから除外し、とれた場所の表示とできないか消費者庁に要望しました。