新型コロナ 入院4日目以降 症状悪化なければ自宅療養へ 厚労省

新型コロナウイルスの感染の急拡大に伴う病床のひっ迫を防ぐため、厚生労働省はオミクロン株の特性を踏まえ、入院して4日目以降の時点で症状の悪化が見られない患者は、自宅療養などに切り替えることを積極的に検討するよう推奨する方針を示しました。

新型コロナの入院患者について、厚生労働省は先月以降、重症化のおそれが低くなった時点で自宅療養などに切り替えられるとしていましたが、感染の拡大が続く中、病床のひっ迫を防ぐため、8日にオミクロン株の特性を踏まえた新たな方針を示しました。

それによりますと、入院日を0日目として4日目以降の時点で、酸素投与が必要な「中等症2」以上の状態ではない患者は、自宅や宿泊施設での療養などに切り替えることを積極的に検討するよう推奨するとしています。

今回の方針に併せて、厚生労働省は国立病院機構の全国67病院に先月、入院していたオミクロン株の患者1321人のうち、入院して4日目以降に「中等症2」以上だったのは12人で、全体の1%に満たなかったというデータを明らかにしました。

ただ、あとから症状が悪化する可能性があるデルタ株であることも想定して、入院患者に優先的にゲノム解析などを実施し、特に高齢者については、症状の経過に留意する必要があるとしています。

厚生労働省はこうした内容について、8日、全国の自治体に通知することにしています。