高齢者の入院急増 病棟に介護士投入し負担軽減 都内の大学病院

オミクロン株の感染が広がり、重症化のリスクが高い高齢者の入院が急増しています。こうした患者はコロナの治療とともに介護も必要なことが多いため、都内の大学病院は、介護士に病棟に入ってもらい、患者の介護を進めています。

東京 八王子市にある東京医科大学八王子医療センターには、7日時点で、入院患者46人のうち半数余りの24人が高齢者で、コロナの症状は軽症なものの、寝たきりや認知症のため介護が必要だということです。

これまでは、看護師が血圧や呼吸状態の測定など患者の健康管理の合間に介護を担ってきましたが、現場の負担になっていました。

このため、病院は今月から特別養護老人ホームの介護士にコロナ病棟に入ってもらい、患者の介護を行う取り組みが進められています。

介護士は、感染症の専門医から、防護服の着脱のしかたや、患者が触れた物品の処理のしかたなどについて事前に指導を受けているということです。

7日は、介護士が防護服を着て、食事の介助にあたったり、寝たきりの患者の体を拭いたりするなど、介護にあたっていました。

介護士の佐藤涼太さんは「おむつ交換などは看護師の手を煩わせることなく自分たちで手伝うことができるので、その分、看護師には通常の看護にあたっていただければと思う。医療と介護で助け合いながらうまく連携を取っていければと思う」と話していました。
笹尾怜子医師は「80代、90代の寝たきりの患者など、介護度が高い方が多くなっている。マンパワー的に“キャパシティーオーバー”で受け入れている状況で、看護師は負担が大きかった。そこを介護士が担ってくれると余裕がうまれ、受け入れの患者も多くなると思う」と話していました。