スキージャンプ【詳細】混合団体 日本 4位でメダル届かず

北京オリンピックのスキージャンプの新種目、混合団体で日本は4位でした。日本は高梨沙羅選手が1回目にスーツの規定違反で失格となり、その後、順位を徐々に上げましたが、メダルに届きませんでした。

スキージャンプの混合団体は今大会から行われた新種目で、ヒルサイズが106メートルのノーマルヒルで行われました。

10チームの男女2人ずつが2回のジャンプを飛んでその合計得点を争い、日本は、1人目が女子のエース、高梨選手、2人目が佐藤幸椰選手、3人目が伊藤有希選手、そして最後の4人目が前日の男子ノーマルヒルで、金メダルを獲得した小林陵有選手というメンバーで臨みました。

1回目、1人目の高梨選手は103メートルをマークしましたが、その後、スーツの規定違反で失格となり、ポイントをえられませんでした。
この失格が響き日本は1回目、4人の合計ポイントが359.9で、10チーム中、2回目に進めるギリギリの8位でした。

2回目、スーツを着替えて臨んだという高梨選手は力強い踏み切りで98メートル50を飛んでポイントは1人目の中では2番目となる118.9をマークし、日本の順位は5位に上がりました。

このあと2人目の佐藤選手が100メートル50を飛んで順位は4位に上がり、3位のカナダに12.4ポイント差まで迫ってメダルが視野に入る位置につけました。
しかし、3人目の伊藤選手が飛距離を伸ばせず、カナダとの差が広がりました。

最後に飛んだ小林選手が、これ以上飛ぶと危険とされるヒルサイズの106メートルをマークする大きなジャンプを見せたものの、最終的にはカナダに8.3ポイント及ばず合計ポイントは836.3で4位でした。

金メダルはスロベニアで1001.5ポイント、銀メダルはROC(=ロシアオリンピック委員会)で890.3ポイント、銅メダルはカナダで844.6ポイントでした。

高梨 まさかの失格で…

高梨選手は日本の2回目、最後に飛んだ小林選手のジャンプを見守り、小林選手が106メートルの大ジャンプをすると、手を2、3回たたいてしゃがみこみました。
ゴーグルの奥に見えた目は涙ぐみ、感極まっているように見え、前に倒れ込みそうになりながら胸に手を当てていました。
しかし、最終順位が4位と確定したあとは日本の3人目の伊藤選手に抱きかかえられるような状態で、顔をその胸にうずめたまま、上げることができない様子が見られました。

日本の4人目として飛んだ小林選手は「みんな精一杯のパフォーマンスをしていたのでメダルには届かなかったが、いいゲームだったと思う。2本目は自分のパフォーマンスに集中していた。いいジャンプだったと思う。ラージヒルも楽しみにしている」と話していました。

日本の3人目として飛んだ伊藤選手は「団体戦ということで、戦うのは1人ではなかったのでとても心強く、個人戦よりもいいジャンプができたと思う」と話しました。また、3回目の出場となったオリンピックについては「試合の様式も全然違う中で、初めて出たような気持ちで、見るものすべてが輝いて見えた」と振り返っていました。

日本の2人目として飛んだ佐藤幸椰選手は、「きのうに比べればよかったが、あと2メートルずつ飛べていたらまだまだ勝負になった。弱さがあったので試合の中で強くなる力を身につけなければいけないと思った」と話しました。そのうえで「きょうの悔しさを含めて男子団体では最高の結果を出せるよう頑張りたい」と話していました。

相次いだ“スーツの規定違反” 5人が失格に

混合団体ではジャンプスーツの規定違反で失格になる選手が相次ぎました。失格になったのは1回目では日本の1人目の高梨選手のほか、オーストリアの1人目のダニエラ イラシュコ・シュトルツ選手、ドイツの3人目で女子ノーマルヒルで銀メダルを獲得したカタリナ・アルトハウス選手、2回目では、ノルウェーの1人目のアンナ オディーネ・ストロン選手と、3人目のシリエ・オップセット選手でした。

高梨沙羅選手が失格となった理由について女子代表の鷲澤徹コーチは「太もも周りが規定よりも2センチ大きかった。オリンピックなのでスーツもギリギリを攻めている。1回目で着ていたスーツは、ノーマルヒルの試合で着ていたのと同じスーツだ」と説明しました。そのうえで「この会場は、非常に乾燥しているので体内の水分が微妙に影響したのかもしれない」と話していました。

また伊藤選手は「私自身もかなり体重が落ちて調整が難しかった。みんな同じ状況の中で飛んでいるので、自分も対策はしてきたつもりだが、きょうの試合展開はこれまでのワールドカップでもないようなものなので、これがオリンピックかと思った」と話していました。

佐藤選手は、スーツの規定違反で高梨沙羅選手が失格となったことについて「日本のみならず各国で失格者が出たが、それだけ多くのルールのもとで私たちは試合をしている。こういうことがあっても、その人のせいではないし勝負をした結果だ。でも、ちょっときょうだけは神様を嫌いになった」と心境を話しました。
そして「1回目を飛んだ時は、失格になったのを知らなかった。とにかく個人戦でふがいないジャンプをしていたのでチームの大きな力になれるように準備してきた。完ぺきなジャンプではないが、ある程度の仕事はできた。2回目もこういう状況だったが目標を持って次のジャンプにつながる1本だととらえた」と振り返っていました。

【ジャンプスーツの規定違反とは】
スキージャンプでは、スーツのサイズが体に合っていないことで空気抵抗が変わり飛距離に影響するとして、国際スキー連盟は用具についての規定に沿って選手が競技を行う際に違反がないかチェックし、規定に合わないスーツを着用した場合は失格にしています。
国際スキー連盟の規定によりますと、選手は身長や股の長さ、腕の長さ、そして首のサイズなどを計測され、体の部位ごとにスーツが適正なサイズかどうか確認されることになっています。
大会でスーツを着用した選手の計測は直立した状態で行われ、スーツが体のあらゆる部分にフィットしていなければならないとされています。
具体的には、体のサイズに対して、スーツの大きさが
▽男子は「プラス1センチから3センチ以内」、
▽女子は「プラス2センチから4センチ以内」でなければならないと定められています。

<2回目 第4グループ終了 最終順位>

1位 スロベニア:合計得点1001.5
2位 ROC:合計得点890.3
3位 カナダ:合計得点844.6
4位 日本:合計得点836.3
5位 オーストリア:合計得点818.0
6位 ポーランド:合計得点763.2
7位 チェコ:合計得点722.8
8位 ノルウェー:合計得点707.9

<2回目 第3グループ終了>

2回目で日本チームの3人目、伊藤有希選手が88メートルを飛んで97.3ポイントをマークしました。2回目の3人目を終えて日本の合計ポイントは698.8で4位となり3位のカナダとは17.7ポイント差です。
1位 スロベニア:合計得点875.2
2位 ROC:合計得点759.7
3位 カナダ:合計得点716.5
4位 日本:合計得点698.8
5位 オーストリア:合計得点690.1
6位 ポーランド:合計得点632.4
7位 チェコ:合計得点615.3
8位 ノルウェー:合計得点582.3(※失格で得点なし)

<2回目 第2グループ終了>

2回目で日本の2人目、佐藤幸椰選手は100メートル50を飛んで122.7ポイントをマークしました。2回目の2人目を終えて、日本の合計ポイントは601.5となり、日本は4位に順位を上げました。3位のカナダとは12.4ポイント差です。
1位 スロベニア:合計得点750.9
2位 ROC:合計得点656.0
3位 カナダ:合計得点613.9
4位 日本:合計得点601.5
5位 オーストリア:合計得点588.3
6位 ノルウェー:合計得点582.3
7位 ポーランド:合計得点571.0
8位 チェコ:合計得点530.8

<2回目 第1グループ終了>

2回目で日本チームの1人目、高梨沙羅選手が98メートル50を飛んで118.9ポイントをマークしました。2回目の1人目を終えて日本のポイントは合計478.8で、4位に浮上しました。
1回目を失格となった高梨選手は2回目のジャンプで、98メートル50を飛んで着地すると口に両手を当てて、ゴーグルの奥に見えた目は涙ぐんでいる様子でした。そして、すぐにしゃがみ込んだあと立ち上がると中継のカメラに向かってしばらく深々と頭を下げました。
1位 スロベニア:合計得点627.9
2位 ROC:合計得点530.2
3位 カナダ:合計得点516.8
4位 日本:合計得点478.8
5位 ノルウェー:合計得点457.4(※失格で得点なし)
6位 オーストリア:合計得点457.1
7位 ポーランド:合計得点447.4
8位 チェコ:合計得点424.0

<1回目 第4グループ終了>

日本の4人目、6日の男子ノーマルヒルで金メダルを獲得した小林陵侑選手が102メートル50を飛んで130.1ポイントをマークしました。1回目の4人目を終えて日本は359.9ポイントで8位となり、上位8チームで争う2回目に進みました。
小林選手は、高梨選手が1回目で失格になったものの、2回目に進むことになったことについて「僕は、変わらずいいパフォーマンスをしようと飛びました。またチャンスがあるので、次はもっといいジャンプをしたい」と話しました。

1位 スロベニア:得点506.4Q
2位 ノルウェー:得点457.4Q
3位 ROC:得点448.8Q
4位 カナダ:得点415.4Q
5位 ポーランド:得点386.1Q
6位 オーストリア:得点370.7Q
7位 チェコ:得点362.5Q
8位 日本:得点359.9Q
9位 ドイツ:得点350.9
10位 中国:得点229.8
(Qは2回目進出)

<1回目 第3グループ終了>

日本の3人目、伊藤有希選手は93メートルを飛んで106.9ポイントをマークしました。1回目の3人目を終えて日本のポイントは合計229.8で10チーム中8位です。

1位 スロベニア:得点380.1
2位 ノルウェー:得点329.1
3位 ROC:得点322.3
4位 カナダ:得点290.0
5位 ポーランド:得点260.8
6位 チェコ:得点255.0
7位 オーストリア:得点243.3
8位 日本:得点229.8
9位 ドイツ:得点223.1(※失格で得点なし)
10位 中国:得点169.1

<1回目 第2グループ終了>

日本の2人目、佐藤幸椰選手が99メートル50を飛んで122.9ポイントをマークしました。1回目の2人目を終えて日本のポイントは合計122.9で10チーム中最下位です。

1位 スロベニア:得点247.0
2位 ノルウェー:得点227.7
3位 ドイツ:得点223.1
4位 ROC:得点216.5
5位 ポーランド:得点182.4
6位 カナダ:得点181.7
7位 チェコ:得点180.7
8位 オーストリア:得点130.02
9位 中国:得点127.1
10位 日本:得点122.9

<1回目 第1グループ結果>

混合団体で1回目、日本の1人目を飛んだ高梨沙羅選手は、ジャンプスーツの規定違反で失格となりました。高梨選手は、失格とわかったあと関係者に付き添われて取材エリアを通った際に涙を流しながら「申し訳ございません」と繰り返し述べて、深く頭を下げていました。

1位 スロベニア:得点126.6
2位 ノルウェー:得点104.5
3位 ドイツ:得点95.4
4位 ROC:得点92.4
5位 カナダ:得点87.6
6位 チェコ:得点76.2
7位 中国:得点69.4
8位 ポーランド:得点67.8
9位 日本:得点0(※失格で得点なし)
9位 オーストリア:得点0(※失格で得点なし)

<ジャンプ混合団体>

▽混合団体
北京オリンピックから採用された新種目。混合団体には10チームが出場し、日本は女子ノーマルヒルで金メダルを獲得したウルシャ・ボガタイ選手と銅メダルのニカ・クリジュナル選手を擁するスロベニアのほか、オーストリアやノルウェーなど強豪との争いを制してのメダル獲得を目指します。
1チームは男子2人、女子2人の4人。各選手が2回ずつ飛び、8回のジャンプの合計ポイントで争います。1回目ジャンプの上位8チームが2回目に進める。飛ぶ順番は女子→男子→女子→男子です。

<競技会場>
国家スキージャンプセンター

<ジャンプ台>
・ノーマルヒル(K点95m、ヒルサイズ106m)
(※K点は「飛距離による得点の基準となる」地点。ヒルサイズはジャンプ台の大きさを表すもので、安全に着地できる限界の距離)