フライドポテトの在庫不足 外食企業で販売休止など影響広がる

新型コロナの影響で世界的に物流網が混乱する中、フライドポテトの原材料の調達を輸入に頼る外食企業の間では、在庫の不足で一部の商品の販売を休止するなど影響が広がっています。

このうち、ハンバーガーチェーンを運営する「ファーストキッチン」では、冷凍したポテトを北米から輸入していますが、慢性的なコンテナ不足に加えて船が経由するカナダ・バンクーバー港近くでの水害や豪雪の影響などで船の到着が遅れていて、今月1日から、フライドポテトのうち一部の商品の販売を休止しています。

また、ハンバーグレストランの「びっくりドンキー」は、ベルギーから冷凍のポテトを輸入していますが、現地の加工場の稼働率が新型コロナの影響で落ち込んだことに加えて、船便の経由地である韓国やシンガポールの港で人手不足などにより積み替えが遅れているとして、全体のおよそ4割にあたる130の店舗で現在、販売を休止しています。

さらに、ファミリーレストランの「デニーズ」は、去年12月末から先月(1月)下旬までのおよそ1か月間、ポテトの調達先を一時、北米からヨーロッパの複数の国へと切り替えて提供していました。

現在は、北米産のポテトの提供を再開していますが、輸送の遅れは依然、解消されておらず、状況によっては再び調達先を変更することも検討したいとしています。

一方、「フレッシュネスバーガー」は、北海道産のじゃがいもをフライドポテトの原料に使っていて、物流網の混乱による影響はないとしています。

フライドポテトの販売休止で物流網に混乱

フライドポテトの販売休止であらわになった物流網の混乱。

背景には新型コロナウイルスの影響を受けたコンテナ不足があります。

2020年前半は新型コロナの影響を受けて物流が低迷。

しかし、2020年後半には巣ごもり需要などから逆に物流ニーズが急回復し、混乱が生じて、今なお続いているのです。

アメリカ西海岸の、ロサンゼルス港とロングビーチ港。

アジアとの貿易の玄関口になっていますが、JETRO=日本貿易振興機構によりますと、先月12日時点で合わせて100隻近い船が入港待ちになっていて、今もこうした状況が続いているということです。

新型コロナウイルスのオミクロン株の感染拡大によって、港で働く作業員が不足、さらに荷物を運ぶトラック運転手が足りず、荷物をさばききれなくなっているといいます。

さらに混乱は港だけにとどまりません。

国内の輸送網も人手不足の影響を受け、内陸に運ばれたコンテナが港に戻ってこないケースが相次いでおり、コンテナそのものの不足に拍車をかけています。

さらに、今回問題になっているポテトは、冷凍用の特殊なコンテナを使用するため、通常のコンテナよりも数が少なく、より物流の混乱の影響を受けやすいということです。

JETROでは、世界的な物流の混乱が解消する見通しはたっておらず、企業にとっては物流コストの高止まりなど、影響のさらなる長期化が懸念されるとしています。