カナダ 首都で運転手接種義務への反対デモ続き 非常事態宣言に

カナダの首都オタワでは、国境をまたいで移動するトラックの運転手に対し新型コロナウイルスのワクチン接種が義務化されたことに抗議するデモが、1週間余り続いています。市は非常事態を宣言し鎮静化を図っていますが、政権批判の声は各地に広がっています。

カナダの首都オタワのデモは、国境をまたいで移動するトラックの運転手に対し、政府が感染拡大の防止策としてワクチン接種を義務づけたことに抗議して、先月の末から続いています。

オタワの警察によりますと5日から6日にかけて、議会議事堂の周辺など市の中心部には多いときでおよそ600人が集まり、500台の車両が道路をふさいだということです。

参加した人たちは「接種は任意であるべきで、政府が義務化を取り下げるまでは動くつもりはない」などと主張しています。

道路の封鎖で物流や首都機能の一部がまひし、クラクションや花火の騒音も問題になっていることを受けて、6日、オタワのワトソン市長は「デモは住民の安全と安心に対する深刻な危険と脅威がある」として、非常事態を宣言して、道路の封鎖をやめるよう求めるとともに、政府などに支援を求めました。

ただ鎮静化の見通しは立たず、最大都市トロントでも大規模なデモが行われるなど、政権批判の声は各地に広がっています。