英首相 “パーティー疑惑”で官邸人事刷新も 依然厳しい立場

イギリスで、新型コロナウイルスの規制下で首相官邸で繰り返しパーティーが開かれていた疑惑をめぐり、ジョンソン首相は官邸の首席補佐官などの新たな人事を発表しました。

政権の立て直しをはかるねらいがあるとみられますが、与党内からも辞任を求める声は収まっておらず、首相は依然として厳しい立場に置かれています。

イギリスでは、新型コロナの感染対策で厳しい規制が続いていたおととしから去年にかけて、首相官邸などで繰り返しパーティーが開かれていた疑惑について、先週、政府の調査報告書の一部が公表されたほか、警察の捜査も続いています。

こうした状況を受けジョンソン首相は5日、官邸の新たな首席補佐官に元EU離脱担当相で、現在は内閣府担当相を務めるバークレー氏を起用するなど、新たな人事を発表しました。

ジョンソン首相としては、人事を刷新することで政権の立て直しを図るねらいがあるとみられますが、パーティーをめぐる疑惑に加え、首相の議会での答弁をめぐっても批判が強まっていて、今月3日には、首相をロンドン市長時代から10年以上にわたり支えてきた政策主任も首相に抗議して辞任しました。

ジョンソン首相に対しては与党・保守党内でも辞任を求める声が収まっておらず、党首としての信任投票を求める動きも続いていて、首相は依然として厳しい立場に置かれています。