生活困窮者支援に影響も ボランティアが感染や濃厚接触者に

生活に困窮する人を支援する活動が5日、東京都内で行われました。ボランティアのスタッフが感染したり濃厚接触者になったりして活動に参加できないケースが出ていて、支援団体では今後、感染の拡大による影響が出る可能性があると懸念しています。

東京 豊島区の東池袋中央公園では支援団体が毎月2回、失業や収入の減少で生活に困窮する人たちへの支援活動を行っていて、訪れる人は増えています。

感染を防ぐために今月から食料と衣服を配布する日を分け、5日は衣服や防寒具、靴などが無料で配られ、仕事を失った人や家族連れなどおよそ110人が訪れました。

2人の子どもを育てるシングルマザーの30代の女性は「感染の再拡大で働いていた飲食店が再開されるめども立たず、貯金を取り崩して生活しています。頼れる人がいないので早く安心して仕事ができるようになってほしい」と話していました。

支援団体によりますと、感染を防ぐために参加するスタッフは25人とできるだけ少なくしていて、準備作業や運営など1人当たりの負担は増えています。

さらにボランティアのスタッフが感染したり濃厚接触者になったりして支援活動に参加できないケースが出ています。

団体では今後、感染の拡大による支援活動への影響が出る可能性があると懸念しています。

「TENOHASI」の清野賢司代表理事は「支援を求める人が増えると感染防止対策や準備を入念にする必要があり、スタッフの負担が増えるのでジレンマがある。これだけの支援をしようと思うと経験が豊富な人がいないと運営できないので、毎回、綱渡りの状態です。ただ、支援を求める人が増えている中でやめるわけにもいかないのでふんばって頑張りたい」と話していました。