WHO 欧州など免疫持つ人が増え 感染状況が落ち着く可能性示す

WHO=世界保健機関は、ヨーロッパなどではワクチンの接種によって新型コロナウイルスへの免疫を持つ人が増え、今後、長期的に感染状況が落ち着く可能性があるという見方を初めて示したうえで、感染を抑え込むために追加のワクチン接種や感染対策を徹底することを重ねて呼びかけました。

WHOヨーロッパ地域事務局のクルーゲ事務局長は3日の記者会見で、管轄するヨーロッパや中央アジア各国、それにロシアなど53か国ではワクチンの接種やオミクロン株への感染によって新型コロナウイルスへの免疫を持つ人が増えていると指摘しました。

そのうえで、クルーゲ事務局長は暖かい季節が近づいていることなども背景に「長期間感染状況が落ち着き、より毒性の強い変異株が出現したとしてもこれまで以上に感染の再拡大を防げる可能性がある。恒久的な平和をもたらし得る『停戦』と見るべき期間だ」と述べ、今後、長期的に感染状況が落ち着く可能性があるという見方を初めて示しました。

クルーゲ事務局長は感染を抑え込むには追加のワクチン接種で免疫力を強化することに加え、引き続き感染対策を徹底し新たな変異株の監視を強化することが不可欠だと指摘し、各国に協力を呼びかけました。