コロナ感染の妊婦増加 入院調整システムで5人緊急搬送 千葉県

新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、千葉県内で1月、感染が確認された妊婦はおよそ80人で、このうち5人が第5波の教訓を踏まえて新たに導入された病院間の入院調整のシステムを活用して緊急搬送されたことが分かりました。

千葉県では、去年8月、柏市で、感染した妊婦の入院先が見つからず赤ちゃんが亡くなったことから、受け入れ可能な病院に迅速に搬送するため、病院の間で妊婦の症状などの情報を共有する新たなシステムを整備しました。

県によりますと1月、感染が確認された妊婦は県内でおよそ80人で、特に中旬から増加しているということです。

このうち、5人の妊婦が地域の病院で受け入れ先が見つからず、新たなシステムを活用して遠方の病院に緊急搬送されたことがわかりました。

また県は、自宅療養中の妊婦の容体や胎児の心拍数などを遠隔で把握できる機器を去年秋から地域の中核となる病院に配備していますが、このうち千葉大学病院では、現在、予備を除いて8台すべての機器を自宅療養中の妊婦に貸し出している状況だということです。

千葉大学病院の生水真紀夫医師は「いま、妊婦の受け入れ件数は第5波の4倍から5倍となっていて相談も圧倒的に多い緊急事態だ。システムはうまく稼働しているのでスタッフ全員で頑張っていく」と話していました。