ANA 去年12月までの四半期決算 感染拡大以降で初の黒字に

航空大手のANAホールディングスの去年12月までの3か月の決算は、新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年以降で四半期として初めて営業利益が黒字になりました。感染が落ち着き、旅行需要が回復したことが主な要因です。

1日、ANAホールディングスが発表した去年10月から12月までの、3か月のグループ全体の決算によりますと、売り上げは前の年の同じ時期と比べて30%余り増えて3069億円、本業のもうけを示す営業利益は1億円の黒字となりました。

会社では新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年以降、四半期ごとの決算では営業利益は赤字が続いていましたが、初めて黒字になりました。

これは去年9月末で緊急事態宣言などがすべて解除され、国内線の需要が感染拡大前の半分程度の水準まで回復したほか、貨物事業の収入が過去最高だったためです。

一方、先月に入ってオミクロン株の感染が広がり再び需要が低迷するおそれがあるとして、ことし3月までの1年間の業績予想については1000億円の最終赤字となる見通しを維持しました。

今回の決算について福澤一郎専務は、オンライン会見で「宣言の解除以降は堅調に需要が回復したが、足元で需要が低迷していることは否めない」と述べました。