F15戦闘機不明 自衛隊員2人見つからず 離陸直後 無線応答なし

1月31日、航空自衛隊のF15戦闘機が石川県沖の日本海に墜落したとみられる事故は、発生から丸1日がたちましたが、乗っていた自衛隊員2人は見つかっていません。
基地を離陸した直後、管制官がオレンジ色の光に気付き、無線で呼びかけたものの応答はなかったということで、防衛省は事故の原因を調べるとともに捜索と救助に全力を挙げています。

1月31日、石川県にある航空自衛隊小松基地のF15戦闘機1機が、訓練のために離陸したあと消息を絶ち、周辺の海で垂直尾翼の一部などが見つかったことから、防衛省は墜落したとみて調べています。

航空自衛隊は、当時、戦闘機に乗っていたのはいずれも小松基地に所属する、飛行教導群司令の田中公司1等空佐(52)と、飛行教導群飛行教導隊の隊員の植田竜生1等空尉(33)だと発表しました。

戦闘機が消息を絶ってから丸1日がたちましたが、2人は依然、見つかっておらず、安否は分かっていません。

航空自衛隊によりますと、31日はF15戦闘機4機が参加する訓練が計画され、午後5時半ごろ、この戦闘機が離陸した直後、基地の管制官が、戦闘機が向かった方向でオレンジ色の光に気付いたということです。

そのため、無線で呼びかけたものの、戦闘機のパイロットから応答はなかったということです。

パイロットが脱出した時に発信される救難信号も確認されておらず、防衛省は事故の原因や詳しいいきさつをさらに調べています。

また、防衛省は航空自衛隊の救難捜索機や海上自衛隊の護衛艦などを現地に派遣しているほか、海上保安庁も引き続き、捜索に加わっていて、行方不明になっている2人の捜索と救助に全力を挙げています。

航空自衛隊 井筒俊司航空幕僚長「心よりおわび」

事故を受けて航空自衛隊トップの井筒俊司航空幕僚長は臨時の記者会見を開き「基地周辺の住民をはじめ、国民の皆様に多大なご心配をおかけし、心よりおわびを申し上げます」と陳謝しました。

そのうえで「船舶などの被害の情報は確認されていないが、引き続き、情報収集に努めるとともに、隊員2人の救出に全力を尽くしていく。また、航空事故調査委員会による調査を開始し、原因究明と再発防止に全力を尽くす」と述べました。

一方、F15戦闘機を使った訓練やスクランブル=緊急発進などの任務について、井筒航空幕僚長は「必要な点検や操縦者に対する教育を実施したうえで、続けていく」と述べ、全国の基地でのF15戦闘機の飛行を継続する考えを示しました。

田中1等空佐 「ブルーインパルス」隊長務めた経験も

航空自衛隊によりますと、行方不明になっている2人のこれまでの飛行時間は、田中公司1等空佐がおよそ2800時間、植田竜生1等空尉がおよそ1900時間で、2人とも豊富な飛行経験を持つ精鋭のパイロットだということです。

田中1等空佐は、航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」の隊長を務めた経験もあります。

「ブルーインパルス」は、11年前の東日本大震災で所属する宮城県の松島基地が大きな被害を受けたため、一時、福岡県の芦屋基地に拠点を置いていました。

そして、震災から2年がたった2013年3月、松島基地に帰還しましたが、田中1等空佐は、その頃、隊長を務めていました。

芦屋基地を離れる際、田中1等空佐は取材に対し「福岡を離れることになって寂しいが、松島に帰って被災者に少しでも元気を出してもらうために展示飛行を続けていきたい」と話していました。