小池都知事「病床使用率の中でも重症や中等症を見ていく必要」

東京都内の病床の使用率が、都が緊急事態宣言の発出の要請を検討するとしている50%に迫るなか、岸田総理大臣は、去年夏に比べ重症者用の病床などは確保されていると指摘し、現時点で東京都を対象とする宣言の発出は検討していないという認識を示しました。

これについて小池知事は31日夜、都庁で記者団に対し「かねてから『感染をとめる、社会はとめない』、もっとわかりやすく言うと『命と暮らしを守る』と申し上げてきた。病床の使用率が49.2%というのが、きょうの数字だが、その半分を70代以上の高齢者が占めている。高齢者、特にオミクロン株の特性に合わせた形で検討していかなければならない」と述べました。

そのうえで「命を守るという観点からも、病床の使用率の中でも、重症や中等症を見ていく必要がある。専門家の声なども聞きながら考え方を示していきたい」と述べ、病床全体の使用率だけでなく、重症や中等症の人の状況などにも注目する必要があるという考え方を示しました。