阪神 矢野監督 今季かぎりでの退任意向伝える “退路断つ”

プロ野球、阪神の矢野燿大監督はあす2月1日から始まるキャンプを前に「退路を断つことがチームのためになる」として今シーズンかぎりで退任する意向を明らかにしました。

“昨シーズン終了後に決断”

矢野監督は31日、1軍がキャンプを行う沖縄に入り、恩納村の宿舎で選手やコーチを交えてミーティングを行ったあと、報道陣の取材にオンラインで応じました。

この中で矢野監督は「俺の中で今シーズンをもって監督を退任しようと思っていると選手たちに伝えた」と述べ、今シーズンかぎりで監督を退任する意向を明らかにしました。

矢野監督は「選手たちに後悔のない野球人生を歩んでもらいたい、きのうの自分を越える日々を過ごしてほしいと言っている中で、自分自身の退路を断つと決めることで来年は監督という立場でキャンプに来ていないという気持ちで挑戦していきたい。それがチームのためにも選手のためにも、自分のためにもなると思って決めた」と説明し、昨シーズン終了後に決断したことを明らかにしました。

矢野監督はこれまでの3年間でいずれも3位以上の成績を残し、昨シーズンは勝率のわずかな差の2位で16年ぶりのリーグ優勝を逃したものの、最終盤まで優勝争いを繰り広げました。

矢野監督とは

阪神の矢野燿大監督は、大阪府出身の53歳。現役時代は、キャッチャーとして平成3年に中日に入団し、平成10年にトレードで阪神に移籍しました。

阪神では移籍1年目からレギュラーに定着し、次の年にはプロ9年目で初めて規定打席に到達して打率も3割を超えました。

平成15年には、リーグトップのチーム防御率を誇る投手陣を支える一方、打者としてホームラン14本、打率3割2分8厘をマークし、攻守で18年ぶりのリーグ優勝に貢献しました。

チームは、その2年後の平成17年にもリーグ優勝を果たし、平成22年に現役を引退するまでベストナインを3回、ゴールデングラブ賞を2回、獲得しました。

現役引退後は、阪神で2軍監督などを務め、令和元年のシーズンからは金本知憲前監督のあとを受けて監督に就任し、チームの指揮を執ってきました。

就任してから3年連続でチームの盗塁数がリーグトップの成績をマークするなど、采配面では「超積極的野球」を掲げ、チームを3年連続で3位以上の成績に導きました。

また「監督と言うよりも先生っぽい」と、みずから語る指導法では、挑戦したうえでのミスはとがめないなど、選手たちの挑戦する姿勢を後押しすることを心がけてきました。

キャンプ 2年ぶりに有観客で

阪神のキャンプは1軍は沖縄県宜野座村、2軍は高知県安芸市で1日から来月28日まで行われ、感染対策を徹底したうえで2年ぶりに観客を入れることにしています。

このうち、「まん延防止等重点措置」が適用されている沖縄ではこれまで最多で3万人近く入っていた観客を、およそ2000人まで制限するほか、入念な感染対策が準備されています。

入場には事前予約が必要で、2回目のワクチン接種から14日以上が経過しているか、入場する3日前以降の検査で陰性が確認されたことを示す書類が必要で、受付には書類の提示を求める看板が設置されていました。

さらに、見学できる場所はメイン球場やサブグラウンドなど一部のエリアに限られていて、観客が選手の動線に入らないように、立ち入り禁止の知らせと一緒にひもで区切られていました。

31日に沖縄に入った矢野監督は2年ぶりに観客が入ることについて「沖縄の状況を考えると、喜ぶのは難しいが、試合で見られないところを見てもらえるし、チームにとってはうれしいことだ」と話していました。

そして、「去年は2位で悔しい思いをしたが、成長もできた。長いシーズンを戦う上で自信を持てるキャンプにしていく」と意気込みを示しました。