12月の鉱工業生産指数 3か月ぶり低下 物流ひっ迫も要因に

企業の生産活動を示す先月、去年12月の鉱工業生産指数は、前の月を1.0%下回って、3か月ぶりの低下となりました。
新型コロナの影響による部品や材料の供給不足に加え、物流がひっ迫して産業用機械のエンジンなどの生産が減ったのが主な要因です。

経済産業省の発表によりますと、先月(去年12月)の鉱工業生産指数の速報値は96.5で、前の月を1.0%下回って3か月ぶりに低下しました。

部品や材料の供給不足に加えてコンテナの不足で物流がひっ迫していることが主な要因で、発電に使われるボイラーや産業用機械のエンジンなどが4.9%低下したほか、半導体製造装置やトラクターなどの生産用機械も3.2%低下しました。

一方、主な製造業の今後の生産活動を予測する指標は今月が5.2%の上昇、来月も2.2%の上昇が見込まれています。

こうしたことから、経済産業省は「持ち直しの動きがみられる」という基調判断を維持しました。

ただ今後の見通しについて経済産業省は「今月に入り、国内の自動車工場で生産を停止する動きもあり、オミクロン株の感染拡大による国内外の経済への影響について引き続き注意する必要がある」としています。

またあわせて発表された去年・2021年の鉱工業生産指数は2015年を100とした指数で95.9で3年ぶりに前の年を上回りました。