スキージャンプ 見どころ & ルール等

スキージャンプは、飛距離と空中姿勢や着地の美しさを競う競技です。各大会によってジャンプ台の形状が変わり、風の強弱や向きなどの天候の影響を受けやすく、どのような条件でも飛距離を伸ばすことができるかが大きな鍵となっています。

オリンピックでのジャンプの歴史は長く、1924年に開催された冬季の第1回となったフランスの「シャモニー・モンブラン」大会から行われてきました。

日本勢は1972年に開催された札幌オリンピックのスキージャンプ70メートル級で笠谷幸生さんが金メダル、金野昭次さんが銀メダル、青地清二さんは銅メダルと表彰台を独占。「日の丸飛行隊」と呼ばれた選手たちの活躍に日本中が歓喜に沸きました。

1998年の長野大会では、日本は男子団体と、個人ラージヒルで船木和喜選手が金メダルを獲得しましたが、日本はこの長野大会以降、金メダルから遠ざかっています。

今回の北京大会では、ジャンプ男子で日本選手で初のワールドカップ総合優勝を成し遂げるなど歴史を塗り替えてきたエースの小林陵侑選手に日本の6大会ぶりの金メダル獲得の期待が高まっています。

日本選手の顔ぶれ

<男子>
小林陵侑/佐藤幸椰/中村直幹/小林潤志郎/伊東大貴

<女子>
高梨沙羅/伊藤有希/岩渕香里/勢藤優花

小林陵侑 長野大会以来の金メダル獲得なるか

小林陵侑選手は21歳の新鋭として初出場した前回のピョンチャン大会では、ラージヒルで日本勢トップとなる7位入賞と周囲を驚かせました。
あれから4年、年末年始の4試合で争う伝統の「ジャンプ週間」で日本選手とは初めてとなる2回目の総合優勝の快挙を成し遂げたうえ、ここまで6勝を挙げてみずからが持つ日本男子のワールドカップ最多勝利数を通算25勝に更新するなど、名実とともに日本のエースに成長しました。

小林選手
「夏からずっとやってきたいいジャンプのイメージがかみ合っていて、だめでも次の試合までには修正できている」

新型コロナウイルスの影響で北京大会本番の会場ではテスト大会が行われず、初めてのジャンプ台にいかに合わせることができるか調整力が問われています。

高梨沙羅 「積み上げてきたことを出し切りたい」

女子のエース高梨沙羅選手は3大会連続3回目の出場。前回のピョンチャン大会では、ジャンプでただ1人のメダルとなる銅メダルを獲得しました。

しかし、世界の強豪との大きな壁を肌で感じて「何かを変えないと勝てない」と北京大会に向けた4年間でジャンプの形をゼロから作り直してきました。

今シーズンはワールドカップで1勝を挙げ「この4年間で経験したこと、積み上げてきたことを出し切りたい」と意気込んでいます。

北京オリンピックで悲願の金メダルなるか注目です。

“日の丸飛行隊” 復活へ期待

1チーム4人の選手が2回ずつ飛んで合計ポイントを競う男子団体。
ピョンチャン大会では、3位と100ポイント以上の差をつけられ大敗しました。しかし、その差は、エースの小林陵侑選手が中心となって着実に詰めることができていて、北京ではソチ大会での銅メダル以来となるメダル獲得を狙います。

日本はことしに入ってから小林陵侑選手や、ワールドカップで通算2勝を挙げている佐藤幸椰選手などで臨んだ団体で、2戦連続で表彰台に立ち、オリンピックへ大きな弾みをつけました。最後に飛ぶとみられる小林陵侑選手までにほかの3人ができるだけ飛距離を伸ばしてエースに託したいところです。
佐藤選手は「(小林)陵侑選手に逆転してもらうのではなく最後に飛ぶまで残りの3人が仕事をしないといけない」と決意を話しています。

新種目の混合団体 日本のメダルは

男女2人ずつの合わせて4人でチームを組み、その合計得点で争う「混合団体」は今大会から実施されます。

世界選手権では2大会連続でメダルを逃していますが、男女のエース、小林陵侑選手と高梨選手がふだんどおりの力を発揮できればメダルを狙える位置にいます。

スキージャンプのルール等

<競技会場>
国家スキージャンプセンター

<ジャンプ台>
・ノーマルヒル(K点98m、ヒルサイズ106m)
・ラージヒル(K点125m、ヒルサイズ140m)
(※K点は「飛距離による得点の基準となる」地点。ヒルサイズはジャンプ台の大きさを表すもので、安全に着地できる限界の距離)

<競技方法>
▽男子個人
予選(1回のみ)、決勝(1回目、2回目)からなる。
別に試技(予選、決勝前に1回ずつ)もあり。予選のスタート順はワールドカップランキングの下位の選手から上位の選手の順。合計50選手が決勝に進む。決勝のスタート順は、1回目はワールドカップランキングの下位の選手から上位の選手の順。2回目は1回目の成績の下位の選手から上位の選手の順。
1回目の上位30選手が2回目に進む。上位30選手は2回のジャンプの合計点で順位が決まる。31位以下の順位は、1回目の順位で決まる。

▽男子団体
試技(1回のみ)、決勝(1回目、2回目)からなる。
1チーム4人の選手が2回ずつ飛び、8回のジャンプの合計ポイントで争う。スタート順は国・地域別のワールドカップ総合成績の下位から上位の順。予選はなく、1回目の上位8チームが2回目に進める。チーム内のスタート順は1回目と2回目に変更はできない。2回目の4人目のスタート順は、3人目までの成績の下位から上位の順に並べ替えて行う。

▽女子個人
予選なし。試技(1回のみ)、決勝(1回目、2回目)からなる。
決勝のスタート順は、1回目はワールドカップランキングの下位の選手から上位の選手の順。2回目は1回目の成績の下位の選手から上位の選手の順。2回のジャンプの合計点で順位が決まる。

▽混合団体
北京オリンピックから採用された新種目。予選なし。試技(1回のみ)、決勝(1回目、2回目)からなる。
1チーム4人(男子2人、女子2人)の選手が2回ずつ飛び、8回のジャンプの合計ポイントで争う。予選はなく、1回目の上位8チームが2回目に進める。チーム内のスタート順は1回目と2回目に変更はできない。飛ぶ順番は女子→男子→女子→男子。

<得点の計算方法>
得点は「ジャンプの飛距離点」+「飛型点」からなる。
ジャンプの飛距離点の計算は、基本となる距離点を「60」として、ノーマルヒルならばK点を超えれば1mにつき2.0ポイントのプラス、K点を下回れば1mにつき2.0ポイントのマイナスとする。ラージヒルならばK点を超えれば1mにつき1.8ポイントのプラス、K点を下回れば、1mにつき1.8ポイントのマイナスとする。
飛型点は5人の審判が20点満点(0.5点刻み)で採点。最高点と最低点を除いた3人の採点を合計する。60点満点。転倒は大きく減点され、着地の際のテレマーク(片足を前に出してひざを曲げる)姿勢が入らない場合も減点される。着地後も転倒ラインを超える前に転ぶと転倒と見なされる。