アイスホッケー 見どころ & ルール等

「氷上の格闘技」とも呼ばれるアイスホッケー。日本は、女子が3大会連続4回目の出場となります。日本はこれまで予選リーグ通過はありませんが、今大会では予選リーグをトップで通過できれば、悲願のメダル獲得の可能性も見えてきます。

アイスホッケーがオリンピックに採用されたのは、男子が1924年のシャモニー大会、女子は1998年の長野大会からです。

試合にはゴールキーパー1人を含めたプレーヤー6人が出場し、スピード感あふれるスケーティングと巧みなスティックさばきでパックを奪い合い、相手のゴールを狙います。

試合は1ピリオド20分の3ピリオドで行われ、高さ1メートル22センチ、幅1メートル83センチのゴールにパックを決め、より多く得点をあげたチームが勝利となります。

攻め上がるときのスピードは時速50キロにもなるといわれ、リンクを動き回ることから体力の消耗が激しく、選手は1分程度で次々に入れ替わるため、その交代のタイミングなどベンチワークもみどころの1つです。

日本女子 ”スマイルジャパン”の顔ぶれ

【ゴールキーパー】
藤本那菜/増原海夕/小西あかね

【ディフェンダー】
小池詩織/志賀葵/床亜矢可/鈴木世奈/川島有紀子/細山田茜/山下栞

【フォワード】
米山知奈/三浦芽依/大澤ちほ/藤本もえこ/床秦留可/浮田留衣/志賀紅音/高涼風/大滝知香/久保英恵/獅子内美帆/山下光/小山玲弥

ベテランと勢いのある若手

今回のチームはいずれも3大会連続出場で、ポイントゲッターの大ベテラン久保選手やキャプテンの大澤選手、ゴールキーパーの藤本選手、ディフェンダーの床亜矢可選手など国際大会の経験豊富な選手たちが顔をそろえる一方、勢いのある若手メンバーも選ばれています。
初出場で20歳の志賀紅音選手は去年夏の世界選手権で世界ランキング1位のアメリカから2点を奪って存在感を示し、日本の課題となっている得点力不足解消につながる活躍が期待されています。

強化してきた“1対1の攻防”

日本が前回のピョンチャン大会後強化してきたのが、1対1の攻防です。

新型コロナウイルスの影響で国際大会が開催できず、海外チームと対戦できない状況が続きましたが、外国人選手を相手に当たり負けしないようにするためフィジカル面でのトレーニングに加え、練習から1対1の場面を意識したメニューを組み込んできました。

日本はこれまで予選リーグ通過はありませんが、今大会では予選リーグをトップで通過できれば、悲願のメダル獲得の可能性も見えてきます。

女子の出場チーム

北京大会で女子は10チームが参加します。
予選リーグは世界ランキングで上位5チームと下位5チームに分かれて総当たりで対戦します。
世界ランキングが上位のグループAは、すべてのチームが決勝トーナメントに進めますが、グループBは上位3チームしか決勝トーナメントに進むことができません。世界ランキング6位の日本は、下位5チームのグループBに入りました。

<出場チーム>
アメリカ、カナダ、フィンランド、ROC(ロシア)、スイス、日本、チェコ、スウェーデン、デンマーク、中国

▽予選リーグ
世界ランキング上位の5チームがグループA、下位の5チームがグループBにそれぞれ分かれて総当たり戦の予選リーグを行う。各グループの順位によって決勝トーナメントの対戦が決定する。

グループA:アメリカ、カナダ、フィンランド、ROC(ロシア)、スイス
グループB:日本、チェコ、スウェーデン、デンマーク、中国
(グループAの5チームはそのまま準々決勝に進み、グループBは上位の3チームが準々決勝に進む)

▽決勝トーナメント
・準々決勝
A1位対B3位、A2位対B2位、A3位対B1位、A4位対A5位
・準決勝
準々決勝を勝ち上がった上位4チーム
・決勝戦
準決勝を勝ち上がった上位2チーム(準決勝で敗れたチームは3位決定戦へ)

男子は12チーム出場

男子は今回、12チームが出場します。日本は出場枠を獲得できませんでした。

当初は世界最高峰のプロアイスホッケーリーグ、NHLに所属する選手も参加する予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けてリーグ戦の中止が相次いだことなどから、リーグとして選手の派遣を取りやめることになり
ました。

<出場チーム>
カナダ、ROC(ロシア)、スウェーデン、チェコ、アメリカ、ドイツ、スイス、スロバキア、ラトビア、デンマーク、フィンランド、中国

▽予選リーグ
以下の3つのグループでそれぞれ行われる。
グループA:カナダ、アメリカ、ドイツ、中国
グループB:ROC(ロシア)、チェコ、スイス、デンマーク
グループC:フィンランド、スウェーデン、スロバキア、ラトビア

予選リーグを戦い12チームを1位から12位まで決める。1位~4位のチーム(各グループの1位チーム+各グループの2位の中で最も勝ち点が多いチーム)はそのまま準々決勝へ進む。5位~12位は、準々決勝進出決定戦を行い、それぞれの勝者が、準々決勝に進むことが出来る。

▽決勝トーナメント
・準々決勝進出決定戦
5位~12位(8チーム)が1試合ずつ行い、それぞれの勝者(4チーム)が準々決勝進出
・準々決勝
予選リーグ1位~4位と準々決勝進出決定戦で勝利した4チームの計8チーム
・準決勝
準々決勝を勝ち上がった上位4チーム
・決勝戦
準決勝を勝ち上がった上位2チーム(準決勝で敗れたチームは3位決定戦へ)

アイスホッケーのその他のルール等

<競技の勝ち上がり方>
予選リーグは勝ち点で順位を決める。勝つと3点、負けは0点。
延長戦やゲームウイニングショット(GWS)で決まった場合は、勝ちチームに2点、負けチームに1点。
2チームが勝ち点で並び試合数も同じ場合は、当該チーム同士の対戦で勝った方が上位。

3チームが勝ち点で並んだ場合は以下の基準を用いて順位を決める。
▽当該チーム同士が対戦した予選リーグの試合について、合計勝ち点が多い方
▽当該チーム同士が対戦した予選リーグの試合について、得失点差で上回る方
▽当該チームが対戦した予選リーグの試合について、得点数が多い方
▽当該チームに次に近い順位のチームとの対戦で、より多くの勝ち点を挙げた方
▽当該チームに次に近い順位のチームとの対戦で、得失点差が上回った方
▽当該チームに次に近い順位のチームとの対戦で、得点数が多い方
▽当該チームと残る1チームとの対戦成績(1:勝ち点、2:得失点数、3:得点数)
▽世界選手権で上位の方

男女の予選リーグでは、第3ピリオドが終わって同点の場合は、5分間の延長戦を行い、先に得点した方が勝ちとなる。延長戦でリンクに上がるのは、2人少ない3人のスケーターとゴールキーパー1人、合わせて4人となる。男女の決勝トーナメント以降、つまり男子の準々決勝進出決定戦、男女の準々決勝、準決勝、3位決定戦は10分間、決勝は20分間の延長戦を行う。延長戦でも決着がつかない場合は、ペナルティ・ショット・シュートアウトで勝ちを決める。

ただし、決勝はゴールが決まるまで、さらに20分間ずつの延長時間が追加され続け、ペナルティ・ショット・シュートアウトは行わない。

ペナルティ・ショット・シュートアウトはサッカーのPK(ペナルティキック)のようなもので、各チームから選手5人を選び、ゴールキーパーが守るゴールにシュートを試みて、両チーム10ショットを打ち、多く点数を入れた方が勝者となる。10ショットで決まらなかった場合は、各チームから選手1人ずつショットを打ち、決着が付くまでサドンデス方式が行われる。

<競技ルール>
▼試合は第1、第2、第3の3つのピリオドからなる。各ピリオドの競技時間はそれぞれ20分。各ピリオドの間に15分のインターミッションがある。両チームは試合中またはオーバータイム中に30秒のタイムアウトを1回とることができるが、これは競技中断の間にとらなければならない。

▼登録される選手は、男子は最大25人でうちゴールキーパーは3人。女子は最大23人でうちゴールキーパーは3人。試合中競技に出場できるのは6人。ポジションはゴールキーパー、レフト・ディフェンス、ライト・ディフェンス、レフト・ウイング、センターフォワード、ライト・ウィングと呼ばれる。

▼試合中に反則を行った場合、ペナルティが課される。反則の種類によって該当選手が一定時間、退場を命じられる。たいていは2分間のマイナー・ペナルティである。

▼男子は「チェック」と呼ばれる体当たりが認められているが、女子は安全上の理由から体当たりが認められていない。

<ペナルティ>
ペナルティの種類( )内は退場時間
▼マイナー・ペナルティ(2分)
交代は認められない。ゴールキーパーが反則した場合は氷上の他のプレーヤーが変わって退場となる。
▼ベンチ・マイナー・ペナルティ(2分)
ゴールキーパー以外のプレーヤーが誰か2分間の退場。退場となる選手は監督またはコーチが指名。マイナー・ペナルティまたはベンチ・マイナー・ペナルティで退場している間に相手チームが得点した場合、退場時間は終了する。
▼メジャー・ペナルティ(5分)
交代は認められない。ゴールキーパーが反則した場合は氷上の他のプレーヤーが代わって退場となる。その試合の残り時間を退場となり、5分後に交代選手の出場が認められる。
▼ミスコンダクト・ペナルティ(10分)
10分間の退場。直ちに他の選手に交代できる。ゴールキーパーが反則した場合は氷上の他のプレーヤーが代わって退場となる。2回目のミスコンダクト・ペナルティを課せられると、その試合の残り時間を退場となるが、直ちに他の選手と交代できる。
▼ゲーム・ミスコンダクト・ペナルティ(その試合の残り時間)
その試合の残り時間を退場。更衣室に戻るよう命じられる。直ちに他の選手と交代できる。
▼マッチ・ペナルティ(その試合の残り時間)
その試合の残り時間を退場。直ちに他の選手と交代できる。次の試合は出場停止となるほか、追加処分が出ることもある。
▼ペナルティ・ショット
ゴール前で背後から引っ掛けられるなどの反則をされた場合、ペナルティ・ショットが与えられる。