医師が自宅訪問し3回目接種 “基礎疾患ある人になるべく早く”

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、基礎疾患がある高齢者が感染して症状を悪化させるケースがあることから、地域の医師が高齢者の自宅を訪問して3回目のワクチン接種を行う取り組みが進められています。

3回目のワクチン接種は前回の接種から6か月以上たった人などから自治体ごとに順次、前倒しして進められていますが、高齢者の中には接種会場にみずから出向くことが難しい人も少なくありません。

このため東京 渋谷区の在宅医療の専門クリニックでは28日から、医師が直接、高齢者の自宅を訪問して接種する取り組みを始めました。
このうち心臓などに持病がある96歳の男性の自宅では医師が体調を確認したうえでワクチンを接種し、15分間の健康観察を行っていました。
医師によりますと、基礎疾患がある在宅の高齢者が新型コロナに感染して症状を悪化させるケースも出ているということです。
また、ワクチンは1つの容器に6人分入っているため接種する患者を同時に確保しなければならず、訪問での接種は簡単ではありませんが今後も患者の日程を調整し、在宅での接種を続けていくことにしています。

「Green Forest代官山クリニック」の関谷幸世医師は「在宅医療を受けている高齢者は基礎疾患を抱えていて感染した場合、重症化リスクが高い人が多いので、なるべく早く3回目接種ができるようスピード感を持って対応していきたい」と話していました。