北京五輪へ結団式 高木主将「日本中へ勇気と明るさを届ける」

来月4日に開幕する北京オリンピックに向けた日本選手団の結団式が29日、都内で行われ、主将を務めるスピードスケートの高木美帆選手が「日本中へ勇気と明るさを届け、社会の未来への希望となれるよう一丸となって全力を尽くします」と決意を述べました。

日本選手団の結団式には29日までに認定され、海外で開催される冬のオリンピックとしては過去最多となる124人の選手を代表して、主将の高木選手と旗手を務めるスピードスケートの郷亜里砂選手が出席しました。

式では、JOC=日本オリンピック委員会の山下泰裕会長から選手団の伊東秀仁団長に団旗が手渡されました。

そして、秋篠宮さまが選手団を激励するおことばを述べられました。

最後に選手団を代表して主将の高木選手が決意表明を行い「東京オリンピックの選手たちの活躍には同じアスリートとして多くの刺激を受けました。冬の競技の活躍が日本中へ勇気と明るさを届け、社会の未来への希望となれるようスポーツの力を信じてチームジャパン一丸となって全力を尽くすことを誓います」と述べました。

北京オリンピックは来月4日に開幕し、17日間の日程で行われます。

高木美帆主将 「決意表明」全文

北京オリンピック日本選手団の結団式で主将を務めるスケートの高木美帆選手が決意表明で述べた全文です。

「私たちは第24回オリンピック冬季競技大会の名誉あるチームジャパン選手団に選ばれたことを誇りとし、自覚と責任を持って大会に臨みます。この2年間のコロナ禍により多くの難しい状況が続いてきましたが、周囲、そして社会の多くの方に支えていただき、この日を迎えることができました。本大会では、感謝の気持ちを込め、選手それぞれがベストなパフォーマンスを発揮できるよう全力を尽くしてまいります。また、日の丸の誇りを胸に『人間力なくして競技力向上なし』のスローガンのもと、行動規範を順守し、参加各国・地域からの選手団との友好と国際親善にも努めてまいります。昨年開催された東京オリンピックの選手たちの活躍には、同じアスリートとしてまた、声援を送る側としても多くの刺激を受けました。今回はわれわれ冬季競技の活躍が日本中へ勇気と明るさを届け社会の未来への希望となれるようスポーツの力を信じてチームジャパン一丸となって全力を尽くすことを誓います」。

伊東秀仁団長 あいさつ全文

日本選手団の伊東秀仁団長のあいさつ全文です。

「本日、秋篠宮皇嗣同妃両殿下のご臨席を賜り、第24回オリンピック冬季競技大会へ向けたチームジャパン結団式を開催していただき、選手団を代表し、心より御礼申し上げます。このたび団長を拝命し身にあまる光栄と同時にその責任の大きさを感じ、改めて気が引き締まる思いであります。今回の北京大会に向けたわれわれ選手団、選手124名、監督・コーチ138名、総勢262名で編成し、6競技に出場いたします。海外開催の冬季オリンピックで過去最多の選手数を派遣したピョンチャン大会を上回ったことはこの4年間で競技力を伸ばし、より多くの出場枠を獲得できた成果ともいえます。これは日頃、選手たちの研さんや周囲の方々のサポートがあって成し得たことであり、団長としても誇らしく思います。昨年7月の東京2020大会では新型コロナの影響により当初は開催自体も危ぶまれた大会ではありましたが、夏季競技の選手たちのすばらしい活躍は大会を大いに盛り上げ史上最高となるすばらしい成績を残しました。まさにJOCとして従来から掲げてきた夏季冬季連携、オリパラ一体であり今回も各チームがその勢いに乗りそれぞれがベストを尽くして北京大会に臨んでまいります。収束しないコロナ禍によりスポーツにおいても遠征合宿、大会の中止の影響など選手や各競技団体にさまざまな対応や心身の調整に苦労を強いられてきました。その困難な状況下においても今できることに集中し努力を積み重ねてきた結果、きょうという日を迎えることができました。選手の皆さんがオリンピックというすばらしい舞台で最高のパフォーマンスを発揮することを楽しみにしています。選手団の皆さんは日の丸を胸につけた誇りと自覚を持ち行動規範を順守し自らの持てる力を大いに発揮してください。そしてオリンピックを通してスポーツが持つ価値、力を広く国民の皆様にお伝えするとともに『人間力なくして競技力向上なし』のスローガンのもとチームジャパンとして心ひとつに全身全霊で臨みましょう。結びになりましたが、選手団派遣にあたり格別のご支援ご努力を賜りました関係各位の皆さま、そして続くコロナ禍でさまざまな立場でご対応にあたられている皆さまに深く感謝申し上げますとともに大会期間中は引き続き温かい声援をお願い申し上げ、あいさつといたします」。

伊東団長「ピョンチャン大会超えるメダル取りたい」

結団式のあと行われた記者会見には日本選手団を代表して伊東団長と原田雅彦総監督、主将の高木美帆選手、旗手の郷亜里砂選手の4人が出席しました。

この中で伊東団長は、目標とするメダルの数について「コロナ禍で海外で戦う機会が非常に少なくなっていていくつ取れるかというのは難しいが、気持ちとしてはピョンチャン大会を超えるメダルを取りたい」と述べ、史上最多となった前回大会の13個を上回るメダルの獲得に意欲を見せました。

日本選手団の選手とスタッフのうち本隊の83人は、30日現地に向けて日本を出発する予定です。

原田雅彦総監督「選手たちを全力でサポートしたい」

スキージャンプの選手として1992年のアルベールビル大会から5大会連続でオリンピックに出場した原田雅彦総監督は、記者会見で「オリンピックに行くんだ、全力で頑張ろうという気持ちになっていて盛り上がりは現役の時と変わらない。立場が変わって今回は選手たちを全力でサポートしたい。選手たちが感動を伝えられるパフォーマンスができるように一生懸命頑張りたい」と話しました。

そのうえで「オリンピックはたくさんの感動、勇気を皆さんに伝える場だと思う。たくさんの名ドラマがあり、われわれはそれによって大きく成長してきた。今回の北京オリンピックもそうなると確信している」と話しました。

高木主将「若手を引っ張っていけるよう頑張りたい」

日本選手団の主将を務めるスピードスケートの高木美帆選手は記者会見で主将として臨む北京オリンピックについて「私が初めてオリンピックに出場したのが15歳のときでそれから12年たって主将という立場で大会に挑めることを誇りに思う。12年前はたくさんの先輩の背中を見てひたすら走っていたが、今回は私が若手を引っ張っていけるように頑張っていきたい。ただ、できることは限られているので自分が集中すべきことにしっかりと目を向けて一つ一つ乗り越えていきたい」と話しました。

高木選手はスピードスケートの5種目に出場予定で、目標について聞かれると「金メダルを取るという目標は変わらずにあるので長い戦いになると思うが最初から最後まで力強くありたい」と決意を示しました。

そして「去年の東京オリンピックでは見る側として刺激や感動をたくさんもらった。北京大会はオミクロン株の影響で応援のしかたも変わってくると思うが、応援してもらえる皆さんに何か一つでも伝えられるように頑張りたい」と話しました。

旗手務める郷亜里砂「笑顔で先頭歩いていきたい」

日本選手団の旗手を務めるスピードスケートの郷亜里砂選手は、記者会見で「結団式で初めて団旗を手にしたが思ったより重くて旗手という大役の重みをさらに感じた。開会式では笑顔で選手たちの先頭に立って歩いていきたい」と話しました。

34歳の郷選手はピョンチャンオリンピックのあと一度現役を引退しましたが、その後復帰し、再びオリンピックの舞台に出場します。

郷選手は「私がここまでスケートを続けて来られたのもたくさんの人の支えがあったからで、そのおかげで今の私がいる。恩返しの気持ちを込めて、出場する500メートルのレースにすべてをかけたい。笑顔で終われるオリンピックにしたい」と意気込みを語りました。