不妊治療 中医協 「体外受精」など保険適用対象案を了承

不妊治療の保険適用の拡大をめぐり、中医協=中央社会保険医療協議会は、新年度から、治療を始める時点で女性の年齢が43歳未満であることを条件に「体外受精」や「顕微授精」を保険適用の対象とするなどとした厚生労働省の案を了承しました。

新年度の診療報酬改定で厚生労働省は、先に「人工授精」や「体外受精」、それに注射針などを使って卵子に精子を注入する「顕微授精」などを新たに保険適用の対象とし、「体外受精」や「顕微授精」などは、治療を始める時点で女性の年齢が43歳未満であることを条件とする案を、中医協=中央社会保険医療協議会に示しました。

これについて、28日開かれた中医協の総会で、委員からは「適用拡大の前提として、働きながら治療を受けられる環境の整備を企業側に求めるべきだ」とか「年齢制限や適用対象となる治療法については、今後の診療実績を受けて不断に見直すべきだ」といった意見が出されましたが、協議の結果、原案どおり了承されました。

また、あらかじめ受精卵の染色体に異常がないかなどを調べる「着床前検査」は保険適用の対象とはせず、今後、保険適用された治療と併用できる「先進医療」としての申請があれば検討を進めていくことも確認しました。

「治療へのアクセスがよくなる」

不妊治療で行われる「体外受精」や「顕微授精」が保険適用の対象となることについて日本産科婦人科学会の木村正理事長は「不妊治療は少子化の問題を解決するためにも重要な医療であり、保険が適用されることで、患者さんの不妊治療へのアクセスがよくなると思う」と話しています。

一方、あらかじめ受精卵の染色体に異常がないかなどを調べる「着床前検査」が、保険適用の対象にならなかったことについては「着床前検査に使う検査機器には、まだ承認されていないものもあるので仕方がないと思う。保険適用の治療と併用できる『先進医療』という枠組みで医療機関が実施できるよう学会としても支援していきたい」と話していました。