3回目接種進まず対象者の約20%どまり 自治体の準備追いつかず

新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種を受けた人は、今月までに対象となっている人のうち、およそ20%にとどまっています。

オミクロン株の感染拡大を受けて厚生労働省は3回目の接種の前倒しを進めていて、今月末までの対象者は医療従事者がおよそ576万人、高齢者がおよそ650万人、64歳以下の一般の人がおよそ244万人で合わせておよそ1470万人となっています。

ワクチン接種記録システムの集計によりますと、25日までに3回目の接種を受けた人は289万2327人で、対象の19.7%にとどまっています。

厚生労働省は接種を前倒す方針を示したのが先月で、始めるのが遅かったことや、接種券が住民に届いていないなど、自治体の接種体制の準備が追いついていないことが背景にあるとしています。

また、実際には接種をしていても、ワクチン接種記録システムへの登録が遅れているケースもあるのではないかとしています。

3回目の接種では、2回目までと異なるメーカーのワクチンを接種する「交互接種」が可能ですが、一部の自治体からはファイザーのワクチンに予約が集中しモデルナとの偏りが生じているという声も出ています。

厚生労働省は、交互接種を希望する人が少ないと接種が遅れるおそれがあるとして交互接種の有効性や安全性の周知に力を入れていきたいとしています。