休校相次ぎ給食用の食材を子ども食堂に提供 大阪市

新型コロナの感染拡大で学校の休校が相次ぐ中、大阪市内の生活協同組合では、給食に使う予定だった食材を子ども食堂に提供する取り組みを始めています。

大阪市立の小中学校で給食に使われる食材は5営業日前までに業者に注文することになっていますが、感染拡大で急きょ休校が決まる学校が相次ぎ、連日数トンの食材が余ってしまう事態となっています。

このため、市内の生協「おおさかパルコープ」では、先週から市の教育委員会などと連携して、余った食材を子ども食堂などに提供する取り組みを始めました。

26日は生協の職員が、食材が集められている施設を訪れ、休校で余ったおよそ80校分の野菜や肉などの食材をトラックやワゴン車に積み込んでいました。

このうち一部は西成区にある子ども食堂に運ばれました。

運営する団体では、食材を調理して子どもたちに食べてもらうだけではなく、保護者にSNSで知らせて無料で提供したり、ふだんからつながりのある別の子ども食堂に分けたりしているということです。

子ども食堂を運営する「西成チャイルド・ケア・センター」の川辺康子代表理事は「ふだんは野菜などを自分たちで買わないといけないので助かっています。いろいろな家庭に食材を届けるよい取り組みだと思います」と話していました。

「おおさかパルコープ」の松岡賢司常務理事は、「予想以上の食材が余っていてはじめはびっくりしました。届ける施設も広げながら取り組みを続けていきたい」と話していました。