ワクチン接種会場を「PCR検査会場」に切り替え 東京 杉並区

東京杉並区は、ワクチンの接種会場を無料のPCR検査の会場に切り替え、多くの住民が検査を受けられるよう対応を始めました。
採取した検体は、ロボット技術を使った検査にかけられ、感染リスクを減らし、迅速に検査を進めたいとしています。

東京都は、発熱などの症状がなくても感染の不安がある場合、都内およそ270か所の薬局やクリニックなどで、無料でPCR検査を受けられる取り組みを行っています。

しかし、杉並区には会場が4か所しかなく、予約が集中していることから、ワクチンの接種会場だった「桃井原っぱ公園仮設会場」でも、今週から検査を受け付けています。

来月20日まで、1日200件程度、無料のPCR検査に対応することにしていて、3月からは再び3回目の接種会場にするということです。

検査を受けた23歳の男性は「自分が感染していないか気になって検査しました。濃厚接触者になった友人もいるので、ひと事ではないと思います」と話していました。

さらに、採取された検体は、感染リスクを減らす試みで検査にかけられます。

それは、大手機械メーカーが開発したロボット技術を活用して検査することです。

検査にあたるスタッフの感染リスクを減らし、迅速な検査につなげるのがねらいです。

川崎重工業PCR事業総括部の小平哲也副総括部長は「この技術で感染リスクを抑えながら、大量に速く、正確に検査を行うことができます。検査の機会を提供し、安全や安心を担保したい」と話しています。

杉並保健所の土田麻紀子副参事は「自分も感染しているのではないか、家族に広めてしまわないかと不安に思う方など、安心を求めるニーズは多くあります。そうしたリスクを少しでも下げられるように区として取り組みたい」と話していました。