福島 富岡町 帰還困難区域の一部 24時間立ち入り自由に

来年春に避難指示の解除を目指す、福島県富岡町の帰還困難区域の一部で、26日から立ち入りの規制が大幅に緩和され、24時間自由に立ち入りができるようになりました。

福島県富岡町は、帰還困難区域のうち、かつて住宅街だった夜の森地区など390ヘクタールの地域で、先行して除染やインフラ整備を行い、来年春に避難指示を解除することを目指しています。

この地域では、これまでは許可をとったうえで、午前9時から午後4時までの間しか、立ち入ることができませんでしたが、26日から規制が大幅に緩和され、24時間自由に立ち入りができるようになりました。

26日は午前9時にバリケードが撤去され、避難先から訪れた車などが次々と中に入って行きました。

まだ宿泊することはできませんが町は、ことしの大型連休の間に帰還に向けた準備のために、自宅などに寝泊まりする「準備宿泊」を開始することを目指しています。

この地域には今月1日時点で1176世帯、2729人が住民登録をしていて、今回の立ち入り規制の緩和により、長期滞在するための環境整備が進むことが期待されています。

富岡町の山本育男町長は「11年長かったが、ようやくこの地域の復興の第一歩が始まる。商店街の店の整備などを進めるとともに、夜の森の桜並木がすべて自由に見ることができるので、観光面でも期待したい」と話していました。

自宅を訪れた男性「うれしい 山や川は懐かしく感じる」

富岡町からいわき市に避難している松本義隆さん(75)は、立ち入りの規制が緩和されると、すぐに自宅を訪れました。

これまでは3か月に1度、訪れるだけでしたが、立ち入りの規制の緩和で、今後は自宅に来る機会が増える見込みだということです。

いずれは富岡町に戻ることを希望していて、帰還への準備が進むと考えています。

松本さんは「今まで自宅に帰るのに許可が必要で、ものすごく不便だったが、自由に入ることができてうれしい。家や学校はなくなっているが、山や川は残っていて懐かしく感じる。自分の最期は、生まれ育ったふるさとで迎えたい」と話していました。