大阪 新型コロナ 感染者急増で保健所の対応に遅れも

新型コロナウイルスの感染者の急速な増加が続く中、大阪府内の保健所では感染者の療養先の調整や健康観察の対応に遅れが出るなど、ひっ迫した状況が続いています。

大阪府枚方市の枚方市保健所の管内では新たに感染が確認される患者の数が第5波のピーク時の倍以上にあたる200人を連日上回り、保健所では通常の2倍の120人態勢で対応に当たっています。

しかし、医療機関からファックスで送られてくる新たな感染者の情報を入力する作業などに時間がかかり、感染者全員にかけている最初の電話は翌日にずれ込んでいます。

また、基礎疾患や同居家族の状況などを聞き取って療養先を宿泊施設か自宅にするかを決める調整に時間がかかり、中には感染の確認から1週間かかるケースもあるということです。

枚方市保健所の管内で自宅で療養したり待機したりする人の数は1週間で2倍以上に増え、以前は自宅療養者全員に貸し出していた血液中の酸素の値を測るパルスオキシメーターも年齢で制限をかけるなど貸し出す人を限らざるをえない状況になっています。

枚方市保健所の白井千香所長は「検査もできなくなるほど感染者が増える中で軽症の患者に時間がかかり命を守るほかの仕事もできずにかなり深刻な状態だ。重症者の把握をかかりつけの医師が行うなど地域医療の中でやっていくようにシフトする時期ではないか」と話しています。