福岡で保健所ひっ迫「連絡ない」医療機関に相談で新たな負担に

新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、福岡市では感染者への連絡などを行う保健所の業務がひっ迫しています。
市内の医療機関には「保健所から連絡がない」などとして、感染者や家族から対応を相談する電話が相次いでいて、新たな負担になっています。

福岡市では、保健所が感染者と連絡をとり、健康状態の確認や療養先の案内などを行うことになっています。
ところが感染が急拡大する中、感染者への連絡などを行う保健所の業務がひっ迫していて、福岡市医師会によりますと、市内の医療機関では「保健所から連絡がなく、どう対応していいかわからない」などと感染者や家族から相談の電話が相次いでいるということです。

このうち、博多区上呉服町の診療所では、第5波で1日数件だった相談の電話が、先週は多い日でおよそ30件に上っていて、相談に応じた医師が健康状態を詳しく確認したり、PCR検査や診察の日程を調整したりするなど、新たな負担になっています。
この診療所では、事前の連絡なしに診療所を訪れて発熱やけん怠感を訴える人も増えているということです。

診療所の牟田浩実医師は「さまざまな問い合わせが殺到していて、コールセンターのような状態です。それによって、対面での診察に十分な時間がとれないという状況にもなっています。だからといって相談を受け付けないわけにもいかず、非常に多忙になっています」と話していました。