感染者急増で訪問診療の医師チームに連日の往診依頼 京都

京都府内では、新型コロナの感染の急拡大に伴い、自宅療養者の数も増加していて、訪問診療にあたっている医師のもとに連日、往診の依頼が寄せられています。

京都市西京区にあるクリニックの医師らでつくるチームは、入院調整を行う京都府と連携し、重症化のリスクが比較的高い患者を中心に訪問診療を行っています。
感染者の急増を受け、チームのもとには今月上旬から往診の依頼が連日寄せられているということで、21日も、医師と看護師が9人の患者を訪問し、防護服に着替えて診療を行いました。

患者のうち80代の女性は、今月12日に熱やせき、食欲がないなどの症状が出て、ほとんど起き上がれなくなり、点滴で治療薬の投与を受けたということです。
その後、女性の症状は回復し食欲も戻ったということで、往診では医師の問いかけに元気そうに応じる様子が見られました。
一方、この日、同居の家族にも発熱の症状が確認されたため、PCR検査で必要な検体を採取していました。
チームによりますと、先週の往診は1日10件ほどで、第5波のピーク時のおよそ3分の1ですが、感染が急拡大し病床のひっ迫も進むなか、往診の依頼は今後、さらに増えるのではないかと懸念されています。
往診を行った國光克知医師は「このまま感染の歯止めがきかず感染者が増え続けると、必ず重症者も増える。私たちも第5波の時より往診の体制を強化しているが、それでも足りず、亡くなる人が増える事態にならないか危惧している」と話しています。