虐待で避難の学生に独自の支援制度 生活保護と同程度 横須賀市

保護者から虐待を受けて避難している大学生などに対し、神奈川県横須賀市が来年度から、生活保護と同程度の金額を支給する新たな制度を設けることが、関係者への取材で分かりました。大学生が生活保護制度の対象外となる中、専門家は自治体が支援制度をつくるのは珍しいとしています。

関係者によりますと、対象となるのは大学に進学したあと、保護者から虐待を受けるなどして、自立援助ホームに避難する18歳から19歳の学生で、横須賀市の児童相談所が関与したケースに限られます。

単身の世帯に支給している標準的な保護費と同じ、月に7万円余りの生活費と学校に通う交通費を、生活が安定するまで最長で1年半支給するということです。

市では先月、虐待を受けて自宅を出た女子大学生を支援するNPO法人などから、大学生でも生活保護を受けられるよう要望を受けましたが、制度の対象外となっていることから、独自の支援制度を設けることにしました。

支援者などによりますと、この大学生は体調が安定していないため、アルバイトで生活費をまかなうことは難しく、このままだと退学せざるを得ないということです。

生活保護行政に詳しい立命館大学の桜井啓太准教授は「自治体がこうした制度を設けるのは珍しく、先進的な取り組みだ。生活保護の要件を変えたり、支援制度を拡充したりといった国の対応も求められるのではないか」と話しています。