北海道 まん延防止等重点措置の適用 国に要請を決定

新型コロナウイルスの急速な感染拡大を受けて、北海道は、21日夕方開いた対策本部会議で、国に、まん延防止等重点措置の適用を要請することを決めました。また、重点措置の期間中、道内全域の飲食店に営業時間の短縮を要請するなどの対策方針も決定しました。

急速な感染拡大を受けて、道は、21日夕方開いた対策本部会議で、対策のレベルを「2」に引き上げ、国に、まん延防止等重点措置の適用を要請することを決めました。

また、重点措置の対象区域は道内全域とし、適用が決まれば、期間中、飲食店に営業時間の短縮を要請するなどの対策方針も決定しました。

それによりますと、
▽道の第三者認証を取得している店は、酒の提供を午後8時まで、営業を午後9時までとするか、酒を終日提供せずに営業を午後8時までとするか、選択できる仕組みとし、
▽認証を受けていない店は、酒の提供を行わず午後8時までの営業とするよう要請することにしています。

要請に応じた店に支給される支援金は、中小企業や個人事業主については、
▽酒の提供を行って営業を午後9時までとした場合は、売り上げに応じて一日当たり2万5000円から7万5000円、
▽酒の提供を行わずに午後8時までとした場合や、▽認証を受けていない場合は、売り上げに応じて一日当たり3万円から10万円、
大企業については、認証を受けている店、受けていない店のいずれも売り上げの減少額に応じて、一日当たり最大で20万円としています。

一方、道民には、混雑している場所などへの外出は控え、不要不急の都道府県間の移動は極力、控えるよう要請することにしています。

道は対策本部会議での決定を受けて、速やかに国に対し要請することにしています。

対策方針の詳細

このほか、まん延防止等重点措置の適用が決まった場合の対策方針です。

【道民などへの要請】

飲食の際には、
▽営業時間の変更を要請した時間以降、飲食店などの利用を控えることや、
▽4人以内などの少人数、短時間で深酒をせず、大声を出さず、会話の時はマスクを着用することなどを要請することにしています。

【飲食店への要請】

対象者全員への検査や「ワクチン・検査パッケージ」に基づく人数制限の緩和は行わず、
▽同一グループの同一テーブルへの入店案内を4人以内とし、
▽カラオケ設備の提供を行う場合、利用者の密を避け、換気を徹底するなどの感染対策を行うよう要請することにしています。

【イベントの要請】

イベントについては、
▽大声の歓声や声援がある場合は、人数の上限を5000人、収容率50%以内のいずれか小さいほうを限度とし、▽大声がない場合は、人数の上限を5000人、収容率100%以内のいずれか小さいほうを限度とすることを要請することにしています。

一方、参加人数が5000人を超える場合は、「感染防止安全計画」を開催の2週間前までに提出すれば、人数の上限を2万人、収容率100%以内のいずれか小さいほうを限度とするよう要請することにしています。

また、無観客を除いて開催は午後9時までとするほか、酒の提供は午後8時までとするよう協力を依頼することにしています。

【大規模集客施設への要請】

ショッピングセンターや百貨店、映画館などの大規模な集客施設では、入場者の整理や、感染防止措置を実施しない人の入場を禁止することなどを要請することにしています。

【事業者への要請】

事業者に対しては、職場への出勤など人の流れを抑制するため、在宅勤務や時差出勤の推進などに協力を依頼します。

【学校への要請】

学校に対しては、
▽修学旅行や宿泊研修など感染リスクの高い活動は実施を慎重に検討し、保護者の意向や旅行先の受け入れの可否を確認したうえで実施し、道外のまん延防止等重点措置などの対象地域は旅行先にしないことを要請することにしています。

また、
▽部活動は場所や人数など活動を厳選し、感染防止対策を徹底したうえで実施し、感染対策が難しい場合には休止すること、
▽大会への参加は校長の判断で行い、主催者の感染防止対策を順守することなどを要請することにしています。