自宅療養者を診療所や薬局「複数の目」で健康観察 東京 練馬区

東京の感染確認が連日、過去最多となり保健所の業務もひっ迫する中、練馬区は、地域の診療所や薬局も加わって「複数の目」で自宅療養者の健康観察を行う取り組みを進めています。それでも、オミクロン株の急拡大で現場では厳しい状況が続いています。

練馬区保健所は、第6波に向けて職員をおよそ2倍に増やしましたが、感染急拡大で入院調整などに追われています。

向山晴子所長は「感染拡大があっても耐えられるように応援態勢は組んだが、それを超える圧倒的な感染者数で、業務がひっ迫し始めている」と危機感を強めています。

こうした中、地域の診療所の医師や薬局の薬剤師も、自宅療養者への健康観察を行う取り組みを進めています。
▽診療所の医師は、最初に陽性かどうか検査した患者について、そのまま継続して自宅療養中の健康観察を行い、
▽薬局の薬剤師は、患者の自宅に処方された薬を届け、薬の効き具合も含めて聞き取ります。

診療所と薬局も加わって「複数の目」で見守る仕組みで、区内の170か所の診療所と、200か所の薬局が協力しています。

練馬区医師会の会長、伊藤大介医師の診療所では、通常診療の合間に自宅療養者に電話をかけ、息苦しさやけん怠感がないか聞いていました。

2日前に感染が確認された70代の男性には解熱剤などを処方し、薬を届けるよう薬局に伝えていました。

薬局では、医師の処方箋に基づいて薬を準備し、薬剤師が患者の自宅に届けていました。

薬剤師は、アレルギーや副作用の有無、それに薬の効き具合も聞き取って、薬剤師の目線で健康観察しているということです。

會田一惠薬剤師は「多くの職種で見守ることで、患者の不安を解消できるし、症状を聞いて処方の変更も提案できる。医師だけに負担をかけず患者を守りたい」と話していました。

こうして、患者対応にあたっているものの、感染の急拡大で伊藤医師が担当する自宅療養者は1週間前の14日の3倍に急増し、発熱者への対応に追われ厳しい状況になっています。
伊藤医師は「われわれが地域医療を支えないで誰が支えるんだと頑張っているが、このペースで患者が増えると、医師や薬剤師も疲弊してしまうと危惧している。保健所と薬局と連携し、総力戦で闘いたい」と話していました。