春闘 連合会長「粘り強い交渉していく」賃上げ求める考え強調

ことしの春闘が来週、事実上始まるのを前に、連合の芳野会長は20日の定例会見で「オミクロン株の感染拡大や原油価格の上昇など、不透明感を増す要因も出ているが、粘り強い交渉をしていきたい」と述べ、賃上げを求める考えを改めて強調しました。

ことしの春闘は今月25日に行われる連合と経団連の幹部が出席する「労使フォーラム」で事実上スタートします。

これを前に連合の芳野会長は20日の定例会見で、ことしの春闘について「5年後や10年後の日本社会を見据え『人への投資』を積極的に求めていく。オミクロン株の感染拡大や原油価格や資源価格の上昇など、不透明感を増す要因も出ているが、粘り強い交渉をしていきたい」と述べ、賃上げを求める考えを改めて強調しました。

経団連が18日、ことしの春闘の基本方針を発表し賃上げに前向きな考え方を示したことについて「基本的な考え方は共通する部分が多い」とした一方、「『個々の企業に適した対応を取ることが現実的』とも書かれていて、日本全体の経済から考える視点が欠如している。不安定雇用の拡大や中間層の収縮など、コロナ以前からの分配のゆがみにメスを入れ、処遇改善を強化するべきだ」と指摘しました。

ことしの春闘は賃上げの動きがどこまで広がるのかが焦点です。