3回目接種 “モデルナ枠に空き” 接種促す対応 東京 目黒区

新型コロナワクチンの3回目の接種で、ファイザーのワクチンに予約が集中する一方、モデルナの接種枠には空きがあることから、東京 目黒区は、モデルナを希望する2回目接種から6か月以上たった高齢者などが速やかに接種を受けられるよう対応を始めました。

東京 目黒区では、3回目接種の予約の際ファイザーかモデルナかを選べるようになっていますが、2回目までの接種がファイザーだった人が多いこともありファイザーに予約が集中する一方、モデルナは枠の3分の1程度の予約しかなく空きがあります。

区は、希望に偏りがある状態が続くと全体の接種に遅れが出かねないとして、モデルナの接種を促す対応を始めました。

具体的には、2回目の接種から6か月以上たった高齢者や基礎疾患のある人、それに妊娠している人でモデルナを希望する人は接種券が届いていなくても区のホームページの専用フォームから接種券の発送を申請できます。

3回目の接種では2回目までと異なるメーカーのワクチンを接種する「交互接種」が可能ですが、区は、安全性や有効性について十分に理解が進んでいないのが希望の偏りの原因ではないかとしています。

目黒区保健所新型コロナ予防接種課の吉田武広課長は「モデルナの接種も進めないと、全体のスケジュールが滞るという強い危機感から打てる手を打ちました。『交互接種』の安全性や有効性について国や専門家からもしっかりと説明してほしい」と話しています。

3回目接種を受けた高齢者は

2回目まではファイザーのワクチンを接種し、3回目でモデルナを接種する「交互接種」を受けた79歳の男性は「ファイザーで受けられればよかったのですが、希望する時間に予約が取れませんでした。感染者が増えているので早いほうがいいし、調べたところ、そんなに問題はないなと思い、モデルナにしました」と話していました。

また、87歳の女性は「申し込むのが少し遅れたらファイザーの予約がいっぱいでしたが、接種しないよりはしたほうがいいかと思い、モデルナを選びました。きょう、接種の前に医師の方に聞いたら、心配ないと言われたので大丈夫だと思っています」と話していました。

一方、別の会場で、2回目までに続き、3回目もファイザーのワクチンを接種した83歳の女性は「2回目までは副反応がなくてやはり経験しているファイザーのほうが無難かと思い、迷わずすぐに予約しました」と話していました。