イスラエル 4回目接種 オミクロン株感染防止効果は不十分か

新型コロナウイルスの4回目のワクチン接種が進められているイスラエルの病院のチームは17日、初期段階での研究結果として、4回目の接種で抗体の量は増えたものの、オミクロン株の感染を防ぐ効果は十分には得られない可能性があると発表しました。

イスラエルでは、今月から60歳以上の人や医療従事者、それに病気などで免疫機能が低下している人に対して、4回目のワクチン接種が進められていて、これまでにおよそ53万人が接種を終えています。

こうした中、国内最大の政府系の病院「シェバ・メディカル・センター」は17日、4回目の接種を終えた病院のスタッフなどの抗体の量の変化について、研究結果を発表しました。

それによりますと、ファイザーのワクチンを3回接種した人、270人余りを2つのグループにわけ、1つのグループにはファイザーのワクチンを、もう1つのグループにはモデルナのワクチンをそれぞれ追加接種しました。

その結果、いずれのグループでも抗体の増加が確認され、3回目の接種のあとよりも多かったということです。

ただ、4回接種した人の中からも感染者が出ているということで、会見した病院の専門家は、初期段階での結果だと強調したうえで、「オミクロン株に対しては感染を防ぐ十分な効果を得られない可能性がある」と指摘し、今後4回目の接種をしたあとの感染状況などについて、引き続き調査を進めるとしています。