大阪 自宅療養者など1万9000人超えで往診依頼も急増

新型コロナウイルスの感染が急拡大するなか、自宅療養中の患者を治療する医師のチームには連日、往診の依頼が相次ぎ、対応に追われています。

オミクロン株の影響で新型コロナの感染が急拡大し、大阪府内の自宅療養者や入院調整中の人の数は、1週間前は2000人余りでしたが18日は1万9000人を超え急激に増えています。

自宅療養者を往診している医師のチームへの依頼も急増し、このうち大阪 生野区の診療所の小林正宜院長のチームには先週から依頼が増え始めたといいます。

このチームでは今週に入って、一日当たり最大で往診できる6件の依頼が入り続け、連日、対応に追われています。

チームによりますと、これまでのところ自宅療養中に症状が悪化し入院した患者は1人だといいます。

発熱や味覚・嗅覚の障害を訴える患者が多かった第5波と比べて、のどの強い痛みを訴える患者が多く、このうち大阪市内の50代と20代の親子は、のどの痛みで水分がとれなくなり往診を依頼したということです。

重症化を防ぐために投与する薬は、点滴薬と飲み薬の2種類があり、この医師のチームでは効果の強い点滴薬を優先して使用しているということです。

しかし、薬の流通量が少ないため在庫が持てず、診察をしてから翌日以降に配送され、患者にすぐ投与できないことが課題だと指摘していました。

大阪府内で自宅療養者に往診を行う医療機関はまだ少ないのが現状で、往診を行っている葛西医院の小林正宜院長は「件数の増え方は予想以上に急で、往診する医療機関が増えてほしい。できるかぎりのことをして患者の対応に当たりたい」と話していました。