HIS 子会社「Go To」給付金不正受給 観光庁に改善報告書を提出

旅行大手のエイチ・アイ・エスは、子会社2社が観光需要の喚起策、「Go Toトラベル」の給付金を不正に受給していた問題について、子会社の管理体制強化などの再発防止策を盛り込んだ改善報告書を18日、観光庁に提出しました。

エイチ・アイ・エスの子会社の「ミキ・ツーリスト」と「ジャパンホリデートラベル」の2社が、宿泊の実態がないにもかかわらずGo Toトラベルの給付金を不正に受給していた問題をめぐっては、観光庁などの調査で不正に給付申請するなどした額が最大で11億4100万円余りに上ることが明らかになっています。

親会社のエイチ・アイ・エスは18日、社内に設けた調査委員会の提言も踏まえて不正受給が起きた原因や再発防止策などを取りまとめた改善報告書を観光庁に提出しました。

それによりますと、不正の原因について子会社のプロパー役員との意思疎通の機会が不足していたことや、内部通報制度の適用範囲や社員に対する周知が十分ではなかったことなどを挙げています。

そして再発防止策として、子会社の管理規程を見直し一定の金額以上の取り引きについて報告義務を課したり、子会社各社の経営者層との面談を実施し、コンプライアンス意識の確認を進めるなどして、子会社の管理体制を強化するとしています。

観光庁は引き続き詳しい事実関係の報告を求めるとともに、刑事告訴も視野に検討を進めることにしています。